[質問]奥歯を抜いたあと「両隣りの歯を削ってブリッジにします」と言われました。ブリッジにするためには、むし歯でもない隣の歯をわざわざ削らなければならないのでしょうか?

 奥歯は一本で成人の体重ほどの力を支えるだけの強さがあります。このように強い歯が、むし歯や歯槽膿漏に侵され、失われてゆくに従い、物をかみ砕く力は徐々に低下してしまいます。ですから、歯を抜かなければならなくなったとしても、できるだけ少ない本数で止めておきたいもの。安易に健康な隣の歯を削って信頼性の低い金属で被せてしまうことで、むし歯になりやすい環境を作り出し、将来より多くの歯を失うことになる可能性があります。

 さらに、かみ合わせが一定しないために、体調がすぐれず、精神的安定感を失いがちです。不正咬合は顎の変形を招き、やがてこの変型が姿勢にまで及ぶと、さまざまな全身症状(咬合病)を引き起すことはよく知られていることです。

 インプラントでは、ただ咬めるようになるだけではなく、全身的、精神的に大きな効果が表れてきます。一旦衰退した筋肉や神経が徐々に回復してきて、体に力が入るようになるのです。表情は豊かになり、頬に張りがでて、唇も引き締まってくるのがわかります。インプラントの人気が高いのは、このような効果もあるからなのです。


ブリッジの場合(左下)、両隣りの健康な歯まで削らなければいけませんが、インプラントなら、治療は抜歯した部分(矢印)だけ。

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