今日は稽古始め!
12月中旬から竹刀を握っていない。 久々の剣道だ。 1月7日に満六十歳になった。 還暦を迎えるということは、生まれたての赤ん坊なのだ。 西村の全く新しい人生が始まる。 『見栄と義理を捨てれば病気は治る、』 『やりたい事をやり過ぎれば、身体が取り残され身体の病気になる。 やりたい事をしないで我慢をすると、心が病んできて身体も壊れる。』 これからは誰も目も一切関係なしにしたいことをしたいように、身体と相談しながらやっていく。 生き方に一切迷いが無い世界へ入ってきた。 剣道もその調子でやっていく。
剣道に迷いがないから、相手の攻めに動じない。 全てこちらが先をとり、引き出して打ち取る。 今日は二種類の攻めを使った。 1-右足を滑り出して、下から攻めて面を取る。 2-右膝をぐっと上に出すように腰を上げ為を作る、相手の起こりを面に取る。 低い状態の滑り出しと、体腰を浮かせて溜めを作る二種だ。 1-のタイプでは水が低いきに流れる様にストンと面が入る。 この滑り出しの要点をまとめたいと思ったのだ。 2-のタイプでは相手によって決まり方が違う様だ。 いずれにしても打ち取る事は出来る。 1-で取った面は、相手はあぜんとしている。 風が吹いたと思ったら面を取られていた感覚らしい。 よくわからない内に打たれた様な顔をする・・・あぜんとした顔だ! 島野君の以前の柔らかい攻めの面に近い〔最近は変わったと思うが)。 原田源次先生の場合は身体全体の圧力がある。 西村もこの圧力を研究している。 2-は原田源次先生のもう一つの面のタイプだ。 西野先生も島野さんに、『その前がある』といった、足腰で身体を出して一度空間で タメを作り、相手を起して面を打つ。 これで、面を取ると相手は参った!との顔をする。 1-2-共、結局は同じだが、身体の入り方が少し違う。 相手の心の準備も無い内に(心の隙)、打ち取ってしまうか。 相手と十分に攻め合って(心を掴んで)、体で引き出して起して取る。 少し研究をしてみよう。 そして、感想を聞いてみよう。 相手の面を打つ打ち方によっても、効果が違うようだ。 先日、六段を取った新進気鋭の剣士に感想を聞いてみる。 強い早い七段に対して、起して面を打つのはなかなか難しい。 小手や胴に捌くのは簡単だが、相手が少しでも色を見せると面を打つと決め込んでいるからだ。 正面からぶつかって面を取り合いする気が西村には起きないのだ。 最近は面の打ち合いもするが、その後は相手の裏を取るようにしている。 剣道は小手も胴も面もあることを、しっかり認識しておくべきだと思う。
昨年11月に六段を取った先生に話した。 「今回は、攻めの強さ、早さ、勘の良さ、身体能力の差で受かったと思う。 六段はそれで受かる。 しかし、七段はそうは行かない。 今度の相手は同じ試験に受かった、あなたと同じ能力を持った相手なのだ。 要は、あなたはもう一人のあなた自身と戦うことになる。 そうすると、そこで起きることは相打ちで両者共に落ちる事になる。 技術が上がるとスピードの問題は消えていく。 年を取るとスピードは段々同じになる。 打ち合って勝負を決めようとすると差がないから、相打ちの世界に嵌まってしまう。 打ち合う前に勝負を決めるような剣道を目指す必要がある。 打ち方、打ちに行く方法ではなく、相手と同調し相手の心を揺らす、超す工夫が必要だ。 そこで、打つ前に死ぬ! 体を自ら相手にさらす事なのだ! 私と稽古をして打たれたら、今度は横から眺め、少し分かったら、かてる相手と試してみる。 今日はそんな稽古をあなたとしてみる。」
彼が言った 「年寄り組は、相打ち相打ちで落ちていた様です。 年齢と共にスピードは均一化されるようです。」 彼は素直なのだ! だから、アット言う間に六段に受かった。 ただ身体能力が高いだけに、スピード勝負から抜けるのが難しいかもしれない。
身体の筋肉はほとんど使っていない。 約一時間、剣道をしたが全く疲れない、身体も快調そのものだ。 おそらく明日、筋肉痛も全く無いと思う。 軽くジョギングをした感じ位だ。
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