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- 千代田木曜稽古2/9 「早いと速いの違い」 - 西村雅興 [2006年2月10日(金)]



千代田木曜稽古2/9 「早いと速いの違い」
西村雅興 [HomePage] [Mail]
2006年2月10日(金)
千代田木曜稽古2/9

昨日、昼休みが十分とれなかった。
どうしても見て欲しいとの先生の依頼で昼休み時間を割いて噛み合わせを調整した。
患者様は大層喜ばれたが昼休みがほとんどとれなかった。
仕事を始める前に4つほど同時に処理する質問なりが従業員と先生からあった。
いざ、仕事を始めると心臓に強い動悸が起きた。
直ぐ止まると思ったが、なかなか止まらない。
こんな体験は初めてだった。
奥のユニットのイスに座って呼吸を調え、小指から瀉血をするがなかなか納まらない。
従業員が院長のただならぬ雰囲気を心配していた。
少し時間が必要だっがやっと落ち着いた。
自分でもチョットヤバイと感じた。
自分の決めた許容範囲を他からの力で狂わされると、身体を痛める。
若い頃は昼飯抜きでぶっ通しで仕事をする。
こんな事は日常茶飯事だった。
しかし、60歳になるとこれは通用しないと感じた。
今回の『強い動悸』は強烈なメッセージだと確信した。
情けをかけて自分の命を失うのは止めよう・・・改めて決心をした。
(技工士の松葉君が心配をして柴原さんに電話をしてくれたそうだ。
柴原さんが、大丈夫にしておいたからと返事があったそうだ。
そう言うと、数日前の東京の地震も一日違いで当たっていた。
娘には当日地下鉄に乗らないように指示をしておいたが、日が一日ズレたようだ。)


適度に身体を動かすには剣道が最適だ。
今日の午後はインプラントの手術の患者様一人のみ。
しっかり、十分、適切に手術も終わり気分も爽快だ。
こんな日の剣道は冴えがある。

先日の2日の師匠との稽古した後久しぶりに竹刀を持つ。
剣道着を着ながら「俺、剣道が出来るかな?」なんて思った。
皆様が「先生、久しぶりです」と声をかけてくれる。
防具を着けて行く途中の胴を着けた時、身体に気が一本走ったのを感じた。
凄い!胴を着けた途端に剣道家の気合いが入った。
こんな経験は過去に数度ある。
面を付けると、先ほどとは全く違う西村になっていた。

誰とやってもよく見える。
相手はお手玉の玉の状態だ。
こちらは相手と戦っていない。
相手は打ちたい。
相手の情報はスイスイと入ってくる。
体の攻め
足はそのままで腰を少し滑らせて行くと、相手もこれを感じ感応・同調してくるのが手にとるように分かる。
右足を床から軽く浮かすと、勘の良い人はすっ飛んで来る。
膝の力をスッと抜くと、さらに勘の良いのはすっ飛んでくる。
このとき、面を見せておくと、相手が打ちたくてむずむずしているのが分かる。
小手も胴も摺り上げ面(表裏)自在に打てる。
さて、十分に相手を乗せて、相手が面にすっ飛んで来るとき、同じように面を打つと相打ちになって入らない。
面で決めるには、相手がすっ飛んで来たのを見てからでは遅い。
どうするか。
膝や右足の滑り出しを感じさせないで間を盗んでおくことだ。
十分になって、スッと面を見せると、その瞬間相手の色が見える。
この色を感じた瞬間に面を打つことだ。
これは見て捌くのではない、感じた瞬間にトンと面を打つのだ。

先日六段になった若手との稽古で、彼に気がついて欲しくて面をとった。
彼が打とう『う』の時、西村が彼の面をとらえている。
彼が言った
「物凄く早い!」
これは速いのではなくて、早いなのだ。
スピードでは無くて、間を盗み感じた瞬間に打つ。
相手の心が動いた瞬間に打つから、相手からすれば見えないぐらい速く感じる。
実際は『早い』のだ。
機会を作り十分にし、 後は手を出すばかりに準備完了形だ。
あとは見ずして、勘・反射の世界に身体を任している。
西村の面は横から見るとゆっくり、のろい位だ。
しかし、相手の気・意識はしっかり西村に集中させられていて、西村の下半身の動きに反応していない。
盗まれているのだ。
速いのではなくて、早いのだ。

西村は圧倒的に相手を乗せ捌く方が上手いのだ。
これだと、1/3の動きで相手に対応が出来るからだ。
身体の重さは全く関係ない。
しかし、後者の面は『反射』に対応する身体の作りが必要だ。
体重が重いときは無意識がこれを拒否する。
体重が軽いとき、感性が冴えているときはこれを可とする。

二種類の打ち方を書きました。
相手との腕の差に応じて試して見てください。

久々の一時間の稽古だが、軽く汗をかいた位だ。
心地よいダンスを踊った位の感じだった。
これを書いていても心地よいリラックス感の中にいる。
ほとんど筋肉を使っていないからだ。

松井が話していた。
バットを持つ手に全く豆が出来ないのだ。
バットを強く掴まないのだと言った。
西村もいつの頃からか、手足に全く豆が出来ない。
どこにも角質化した部分が無い。
竹刀を持っているが、握っていないのだ。
相手と向かい合いっても自分の竹刀を余り意識しない。
体の攻めに竹刀の動きで相手を動かす程度の説きしか意識がない。
勝負は打ちあう前に決まってしまうからだ。
チョット生意気な事を書きましたがこれが本音です。

次回は離れていても相手に波動・外気等で影響を与えたり感じたりする実際の達人の話を書きます。
楽しみに。



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