あなたも剣道が解って来ましたね!
打ち気は右肩に出る。 その前に体重が右足にかかっている。 動き始めに上腕二頭筋が動く。 打とうとすると前足の体重(右足の重みを抜く必要があり)を一度抜き、左足に支点と機動力を求める、重心のキャッチボールヲするので、相手に察知される。
打ち気が消えると、重心が後ろに下がり、左足の後筋が体を前に押した時右足がスムーズに前に出る。
形と動きは心のなせる技です。 心を変えずに形・動きを変えようとするとどこかギクシャクします。 基本的には心の変化が全てです・・・だから難しい!
『打ち気を消す』・・・これは難しい・ 戦おうとすると相手を負かしに行くからです。 すると竹刀で打とうとします。 『打たれに出る』・・・これに必要なのは勇気だけです。 『打つ前に死ぬ』・・・原田源次先生の教えです。 これが出来ると打ち気は消えます。 『面を着けている上から、軽い竹刀で打たれるだけ! そんな事に何故、おたおたするのか!』・・・秘訣はこれです。
さらに上を行くと・・・・・・ 相手のお誘いに乗ってあげる! 有意識だけで、ただ体を出し、打ち気を見せる。 無意識は静かなままに! 相手の無意識がシメタと思い、こちらに打ってくる、止めようとする。 相手の心の変化が形に出た(色を見せた)時、自分の無意識が本能的にそれに対処する・・・夢想剣・神妙剣 最近の西村の剣道観です。
ずーっと昔、岩立先生に通用した極意です。 このときは、岩立先生のパターンを熟知していたから出来ました。
今は相手の事が全く分からなくても、西村の叡知・本能が自然に対応する。 これが分かってから、剣道の研究の興味が消えてしまいました。 剣道の修業はとっくの昔に止めていました。 (西村が死を意識したとき、心が静かな自分を知った時から。) 今の西村にとって、まさに仕事・人生・生き方がこの境地なのです。 この境地になったら、剣道もそうなってしまっていた。 結局、剣道は西村の生き方の鏡でした。
最近、4人の歯科医師でしていた仕事を、二人が退職をした機に、経営規模を縮小。 診療台も一つ少なくする。 収入を半分にする覚悟で、仕事を選び収入の下がった分だけ仕事を楽しみ人生を謳歌する。
私が一年間かけて治療をしていた御婦人。 西村の人生の行き様に感じるところがありました。
検診で来院して話されました。 「先生、病院を止めました。 主人は74歳、十分仕事をしてきました。 私も院長夫人、事務長をやってきました。 蓄えも十分あります。 体を壊してからアタフタとするよりも、余裕のある今こそが一番大切な時と感じました。 息子にこんな大変な仕事を引き継がせるのは可愛そうです。 息子は小さなクリニックを開きます。 主人はそこでお手伝いを致します。 病院を止めた主人が言いました。 人生はこんなに楽しいのか! 私も院長夫人をやめてほっとしました! 従業員は百数十人いました。 余裕がある内に止めたので、皆様に喜ばれる程に十分に退職金も出せました。 これも先生に出会ったお陰です! 先生! 毎日がとても楽しいですわ!」
見事なものです! 頭で考えてもこの決断はそうは簡単に出来ることではありません。 このお二人は『範士八段イヤそれ以上の境地に人生で剣道をされたのです』
西村に出会って人生が好転した人が沢山います。 興味があれば、西村の「あなたは変われる」をお読みください。
原田源次先生と十年ぶりに剣道の稽古をしたとき(十年間は竹刀を持っていなかった)、 「おー!良くなった!」と褒めていただきました。 「竹刀を持つだけが剣道ではない。 お前はこの十年間、仕事と行き方で十分に剣道をやってきた。」 自分の人生を理解してくれた師匠の言葉に、ホテルでうれし泣きで数時間泣きました。 これが本当の意味での剣道の師匠だと感じた瞬間でした。
思えば西村の人生にこのような数時間、うれし泣きで泣くような事が四五回ありました。 その時が人生の節目になりました。 最近の節目は欧州一週間の旅で、これからの仕事・生き方を決めた事でした。 その心境の変化が、賀来先生との稽古にそのままでました。
剣道の『打つ前に死ぬ!』 『余裕を持って死地に入る! 結果は体に任せる!」
剣道を自分の人生の鏡と思えば、また違った意味での剣道を楽しめます。
『心技体』一番重要なのは『心』ですね。
『心』を語ると語るほどむなしくなる・・・・・。 相手に伝わらぬ無念さを言われたのは、ある十段でした。
技術的な面はいつでも質問してください・・・西村
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