全剣連合同稽古2/25
今日は原田源次先生との稽古のみ。 いつもは前の夜には少し気が高まり寝にくい。 昨夜はそんなことがなかった。 当日先生と稽古をすることが判っているが、心は静かだった。
先生の顔を見るとツヤが良くお元気だった。 稽古の前に考えていたこと。 『打ちたいとも思わない。 打たれたくないとも思わない。 ただ静かに対峙して、内なる叡知に身を任せる。 先生と対峙しながら内観することだ。 先生が攻めてきた時、ただ打たれに出よう。 先生の心が動いた時は、内なる叡知に身を任せよう。 ただ、先生の先の動きが始まるを見届ける、さらに呼び込むように打たれに出る。 先生の左手が動いた時は身体が勝手に反応するだろう。』 こんな心境で稽古に臨んだ。 先生がよく観える。 こんなことは今までになかった。 西村の額の第三の目が先生の動きを静かに見つめている。 今までは先生の動きに連れて、西村の竹刀が動いていた。 今日は先生の竹刀の動きに連れて西村の動きが始まる。 相手の動き合わせて体を合わせ、相手の竹刀の動きに合わせ体が動き竹刀が動いた。 要は『如何に相手に先に打たせる!』かが原田源次先生相手に実践できた。 先生の竹刀を捌いて打てたのだ。 こんなことは今までにはなかった。
青木君が的確な表現で稽古の様子を話してくれた。 しかし、この奥深い心の彩までは読み取れなかった様だ。
武道館から新宿へ送って行く車中。 原田先生が西村に言った 嬉しそうな目を輝かせて、喜んで言った。 「今日の稽古は良かった!!」 それも左手で西村の方を向けてを軽く振りながら言った。 こんな褒め方をされたのは、長い先生との稽古で初めてだった。
いつも先生が言っている。 『相手に打たせれば良いんだ!』 これを先生相手に出来たことの評価が高かったのだと思う。
西村が言った。 「最近、やっと先生の言う『相手に打たせれば良いんだ』の意味が理解で来ました。 打とうとすると、それは相手に読まれている。 打たれたくないと思えば、それでは防御に回り裏をかかれる。 結局は心の変化は相手に伝わってしまう。 相手が打つ様に仕向ければ、相手の心の変化は伝わって来る。 相手の心に合わせてれば身体が勝手に対応する。」 先生は笑顔で言った。 「そうだよ!相手に打たせれば良いんだよ!」
結局、剣道は相手に打ち出させる算段をすることなのだ。 苦しくて打って出る様に仕向ける。 ギリギリの間合いで、右足で攻め入り相手に打ち出させる。 攻めを緩めて思わず打って出る様に仕向ける。 打てそうな気にさせて打って出る様に仕向ける。 相手の攻めに誘われた振りをして、打って出るように仕向ける。 相手の攻めに面を指し出し、相手に面を打って出るように仕向ける。
ここから、内田樹先生の引用 『不動智』・・・沢庵禅師『不動智神妙録』 相手の攻撃を「心に」止めず、しかも身体的に「効果的反応」をする。 「心と体を切り離して使う」
『たとへば右衛門とよびかくると、あっと答ふるを『不動智』と申し候。 右衛門と呼びかけられて、何の様にてか有る可などと思案して、跡に何か用かなどといふ心は『住地煩悩』にて候』 呼びかけられて振り返る・・・心が一切入らぬ動き、反射的動き 自分で振り返ろうと思って振り返る・・・思慮が介在し、住地煩悩の精神的要素
『一刀斎先生剣法書』 臨機応変の事は思慮をもって転化するにあらず。 自然の理を以て思わずとも変じ、量らずとも応ずる者なり。
ここから感じるのは、人間の探究において自分であって自分がしたとは思えない動き・・・内なる神の防御機構の発露を感じる。 それを神妙剣・無想剣とも言う。 これを感じるとき不思議な至福感を得る。
敵を忘れ、私を忘れ、戦う意味を忘れた時に、戦うものは最強となる。 なぜなら、彼にはもはや「守るべき自我」も、「破るべき敵」もないからだ。
ここから西村の言葉 先生との稽古はこの高い次元の体験への引率の指導なのだ。 いわゆる、内なる知られざる自分への出会いの旅である。 ここが深まればいずれ、神仏(大いなるものの創造主)への道につながると思う。
西村は三枝先生(柔術家・御互道創始者・気功整体師)の操法を受けながら、有ることを言った。 「西村はこれから『遠当て』の研究をしたいと思う。」 柳生兵庫介が小太刀の大家の息子と手合わせした時、気に当てられその子は気絶をした。 松原先生が気を押し出すと相手が倒れた。 Sさんは離れていて相手を動かす。 気功家は離れて相手を動かす。 青木先生は弟子には遠当てが出来る。 西野先生も弟子には出来る。 西村は離れていて相手の気を動かせる。 テレポーションができる人がいる。 若山さんは離れていて、自在にカードを出せる。 身の回りに、一般人では理解不能な現象の存在を知っている。 西村も少しは出来る。 判る範士は攻め負けた時、参ったと蹲踞をした。 これを発展していきたいと思う。 竹刀で当てっこをしているのは、意識の上で勝負が終わった事の証明でしかないから。 そしたら先生が本を送ってくれると言った。
三枝先生
本を送って下さって有り難うございます。
早速読ませて頂きました。 佐川先生が肩に指先を軽く置く・・これは意識・気の流れのスイッチングの誘 発行為です。 (スイッチング:身体調整能力の一瞬の停滞、武道で言えば居つきの状態です) これは誰にでも直ぐに出来る簡単な方法です。 それをどうして教えないのか不思議です。 これは直接触らなくても、強烈なイメージングで相手に送る事が出来ます。 治療に使うか、武道に使うかの違いだけです。 若山さんはトランプまで自在に出せる。 西村もトランプで赤と黒を12回連続で当てたことがある。 伊藤聖稿先生も離れていて色んな事が出来ます。 寝違いを意識波動で一瞬に治したり戻したり・・その他 西村もここでのセミナーでの幽体離脱体験から、意識・魂のレベルで人間はつ ながっていると確信を持った。 それ以後、自分の一番自身と確信を持つ咬合の意識波動調整には絶対なる自信 があります。 これの確認にOーリングテストをするだけです。 名刺をお札(おふだ)にするのも簡単に出来ます。 お払いも出来ます。 前屈を緩めるのは面白いです。 強烈なイメージはそれ自体意識波動として伝わります。 電話の向こうの姉の腰の痛みを取った事もあります。
佐川先生は武田先生から体験し、それがあることを確信していたから出来る様 になった。 木村先生はそれを体験したから、それがあることを確信した。 保江先生も木村先生から体験し、それがあることを確信した。 誰にでも出来るものだが、誰も信じられない事なのだ。 体験した者にしか確信の世界に入れないからだ。
西村は意識波動能力を伝授する能力に優れている。 軽井沢のセミナーで全員が出来るようになった。 それは、相手に確信させる能力が高いからです。 つまり、教え方が上手なのだ。 武道家は教える能力に欠けているか、ひた隠しにする。 特に一子相伝の極意は意外に簡単なだけに教えない。 企業秘密なのだ。
誰にも存在する能力なのだが閉ざされているだけなのだ。 イメージがエネルギーで空間を伝わる・・・誰も信じない 信じる体験さえさせれば、閉ざされたフタは開く!
今回の本のお礼に、興味深い本を送ります。 間中先生の最後に書かれた本です。 【体の中の原始信号―中国医学とX‐信号系 (単行本) 】
西村雅興先生
わざわざ丁寧な、御礼のメール忝ない。
その通りで、武道家は、教えません(笑)。
私の道場では、もう3分の1ができます。 しかし、教えれば教えるほど、独立して人は減ります(笑)。
でも、それは折り込み済み。 残る人は上手くなって、教える器量ができても、残りますから。僅かですが・・・(笑)
先生のメールやお話しは、本当に面白い。
先生の動くところ、常に真実あり!
三枝誠
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