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- 佐藤博信範士との話。 - 西村雅興 [2008年6月1日(日)]



佐藤博信範士との話。
西村雅興
2008年6月1日(日)
佐藤博信先生とお話し。

今日は先生が歯の点検で来院された。
3年ぶりなのだ。
便りの無いのは良い便りだった様だ。
思えば、西村が剣道雑誌で先生の写真を見て、気の毒にと先生の肩の症状が診て取れたのが始めだ。
その後、風の便りで肩の手術もされた聞き、その為明治村の選に漏れていたと聞く。
西村が原田源次先生から先に手紙を出していただき、その後に西村が先生の口腔内状況を手紙で送り、書いてあることが100%その通りとお云うことで来院された。
肩は正常に動くように治りその年の明治村の八段選で4回目の優勝をされた。
その後しばらくたって、イタリアへ団長で行くのだが左手が動かなくなった。
何をやってもダメで、再度来院されすぐに肩は治した。
それから叉しばらくたって、治療することがあった。
その時、九段位制が無くなったこと、今度は右ヒジが痛みが強くなったこと等で、
「俺はもう剣道をやめようかと思う。」と西村につぶやかれた。
西村が言った。
「剣道界は先生の様な実力者で、人柄の良い人が長く剣道をされる事が一番大切なことです。黙ってこの一本の歯を抜かせて下さい、そうするとヒジの痛みが楽になります。」
先生は「お任せします。」と言われた。
その後元気に剣道をされている。
癌の手術、心臓のバイパス手術を乗り越え健在である。
最近の剣道雑誌での活躍の様子を見て、西村は日本剣道界の陰の功労者と、自画自賛をしている。

帰り際に、佐藤先生が「原田源次先生から一通のハガキがきた、それが縁の始めだった!本当に良い縁に出あった、お陰で助かった!」と感慨ふかげに言われた。
西村「見知らぬ人からの手紙ではその気にならないでしょうから、原田源次先生にお願いして先に連絡をしていただきました。」
先生「本当に原田先生には感謝をしています。あれほどの先生こそ九段位になるべきだ。」と言われた。

カナダの朝岡先生の肩を治した話をした時。
「あそこの息子が1ヶ月間警視庁で稽古をした。
中学生だから大丈夫かと言ったら、高校生並の体をしているからお願いしますと云う事だった。
警察で寝泊まりさすわけにはいかないので、西山先生の道場で一ヶ月間寝起きをさせてもらった。
あの親子は正真正銘本物剣道家だ!
あの兄貴の方は親父より強いし剣道も良い!
大したもんだ。」とベタ褒めでした。
さらに佐藤先生。
「それから、岩立先生の面に来る時の攻めなんだが、先生(西村)の分析が随分役に立ったよ!くっと腰を入れるところ、その瞬間は打ちに来ないで・・・・。」

西村が永松陟範士との稽古で良い面が入った時の話をした。
「永松範士の左拳を先に動かせれば打てると思っていました。
その為、足からの攻めはいりの途中に右膝を軽くグッと攻めに使うと、先生の左拳が5センチほど前に動きました。
その瞬間面を打っていました。
しっかりと面入りました。
その後、見事に打たれた、参ったとお褒めを頂きました。」
佐藤先生
「右膝の攻めを使うなんてプロ並だ!」と褒めて頂いた。
・・・どうやらプロなら知る攻めの高等技術の様だと確信した。

日本の剣道最高位の佐藤博信先生が西村の剣道の講釈を聞く!
普通はあり得ない話だ。
主治医の特権か?
でも、西村の分析力は高く評価して下さっている。

日本剣道界の為に、いつまでも元気でいてほしい先生だ!



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