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- 胸を遣う - 西村雅興 [2016年12月26日(月)]
Re:胸を遣う - 島亮 [2017年1月1日(日)]
Re[2]:胸を遣う - 西村雅興 [2017年1月7日(土)]



Re[2]:胸を遣う
西村雅興
2017年1月7日(土)
明けましてお目出度うございます。
西村は今日、1月7日、満71歳になりました。
昨年は西村の長い長い剣道の講釈を聞いていただいてありがとうございます。
何かのお役に立てれば幸いです。
西村にとって一番難しい稽古相手の島野さんへ。

胸を遣うに追加をいたします。
都立高校がバスケットでインターハイや国体に出たことがあります。
パスの時に腕っ節で投げるのではなく、息を強くはいて胸をすぼめボールを強く押し出します(これを肋骨つぶしと言います)。
飛行機がカタパルト(船から飛行機を空中に発射する台)から発射される様な動きになります。
腕の押し出し力は肩の前方への力の連動として動きます。
体幹の利用がこれです。
剣道で気をつける事は腕を伸ばし過ぎないことです。
脇を開け、肘も伸ばしてしまいますと体幹の力の連動が消えてしまいます。
肘が内方に寄り、腕の関節は弱い「く」の字である必要があります。
こうでないと打った瞬間、腰から発し、背中から胸への動き、肩から胸への動き、肘を介して加速され、最後に手首の中筋が締まったとき・・・
竹刀の物打にこれらの質量はツタワリマす。
パシッとした当たりではなく、ズシンとした当たりになります。
パンチでいうと軽い当たりと、重い当たりのの違いになります。

さらに、滑落の原理を利用すると前後左右への動きに予備動作が無いので、簡単にガードから逃れることができます。
100キロの巨漢の西村が近い間合いから、風の様に胴を捌けるのはこの原理です。
武術的身体動作をスポーツに生かすと目を見張る効果がおきます。

都立の進学校が全国大会への代表になった秘訣は、武道的身体動作を取り入れたからです。



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