かなり高齢で70歳くらいの感性の高い七段がいる。 七段受験に西村と良く稽古をされた人だ。 まあ!剣道は上手ではないが、肚(はら)と感性が素晴らしく良い。 打って出ると右手で竹刀を引き上げるから、素人の様な面を打つから見てられない。 しかし、彼が咄嗟に打った時は目を見張る良い打をする。 さらに、六段の時から強い七段が打って来ても全く狼狽えない。 彼の良いところを伸ばす練習をしたら七段に受かってしまった。。
初稽古で彼の剣道を見ていた。 古参の七段にサーッと体を出し、浮いた手元に素晴らしい小手を打っていた。 西村は感心して見ていた。
暫くして西村に稽古に来た。 先ほどの様に鋭い体でサーッと出て来た。 しかし、西村は全く動かない(動じ無い!) そうくるか!とただ見ている、次に苦しくなって次の動きに来るところを捌いてしまう。 ほとんどの人はこのように軽く捌かれるので、西村との稽古を嫌がる。 それで、ほとんどは指導稽古になってしまう。
彼の仕掛けは西村にことごとく封じられてしまう。 稽古の後で・・・ダメだ!何をやっても反応しない! 西村が言った「全部見えているから、なにをやってもダメだよな!」 肚が違うからね! 相手は頭を掻いていた。
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