[新規投稿] [ツリー表示] [親記事一覧] [最新の記事を表示] [ログ検索] [ヘルプ] [ホームページへ戻る]


- 歯科医OB剣道大会 - 西村雅興 [2008年8月10日(日)]
Re:歯科医OB剣道大会 - 岡本 徹 [2008年8月11日(月)]
Re[2]:歯科医OB剣道大会 - ゴマちゃん [2008年8月13日(水)]
足の故障は不覚でした。 - 西村雅興 [2008年8月13日(水)]
Re:足の故障は不覚でした。 - 熊 [2008年8月20日(水)]
Re[2]:足の故障は不覚でした。 - 西村雅興 [2008年8月21日(木)]
腕が上がった証拠です! - 西村雅興 [2008年8月13日(水)]
有難うございます - 岡本 徹 [2008年8月14日(木)]



歯科医OB剣道大会
西村雅興
2008年8月10日(日)
歯科医師剣道大会

西村は試合に出ないが、同胞と剣を交えるのを楽しみにしている。

今回、会長になられた近江先生が、試合前日の懇親会の席で西村の所へ来られた。
お歳は72歳なのだ。
西村と対照的に小柄で品の良い紳士だ。
先生が言われた
「昨年の関東地区の歯科医師の稽古会の後の懇親会で、西村君が体重を滑らせ、右足を滑らせ、相手の間合いに新幹線の様にスーッと入っていく方法を前の席の先生に熱心に話をしていた。
それを聞いて、私は隣の席で目からウロコガ落ちた思いで、直ぐに稽古に取入れた。
そうすると、相手が見える。
打ち取るのは簡単だ。
何回も落ちた七段審査に受かってしまった。
自分よりもっと良かったと思った人達が、皆落ちているのに自分が受かってしまった。
審査の先生の目の付け所に適った打ちが出たようだ。
体の先を懸けて、身を差し出すと相手は動く。
この辺りが判ると、剣道は実に楽しくなった。
あなたのお陰ですよ。」と、お礼を言われた。

72歳にして『打つ前に死ぬ』が体現できたのだ。
判って体現すると、何回受けても受からない七段に合格をしてしまう。
「入り身の妙、それを行う覚悟」七段審査はこれに尽きる。
結局は相手の心を動かす以外に打てないのだから。
攻め切って打ち取れ受かるのは六段までなのだから。
相手を動かす算段をする工夫が七段への道だ。

そう言う西村も岡先生に言われた。
「そこまで攻め入るならば、相手を動かす算段をしなさい。」
その後、どう考えても岡先生の心を動かす算段が出来なかった。
相手がチョット偉大すぎたかな。
今なら少しは先生の左拳を動かせるかな。
先生は鬼籍に入られた。
岩立先生
「結局は岡先生の面を打たせてもらえない内にこの世からいなくなった。」

懇親会の終わりに前会長が西村の所へ来た。
俺は明日6時に朝稽古にいくんだよ。
それはどこですかと聞く。」と、どうやら橋市道場らしい。
岩手県一番の財閥の谷藤先生が作った立派な道場なのだ。
朝早く目が明いたら西村も行きますと言った。
早朝、準備をして稽古に行った。
すると、云い出しぺの会長が来ていない。
遅れて来られた時は防具をお持ちでなかった。

当道場は年中朝稽古で有名な道場なのだ。
今は息子様の谷藤文明様が館長をされている。
懐かしい道場に入って、最初に目にしたのは初代館長のお父様だ。
ここで懐かしい思いをした。
西村が6年遅れの24歳で岩手医科大学の歯学に入学したての頃の話だ。
当時は志望の医学部に行けず、性格もひねくれていて生意気盛りの頃だ。
武徳殿に稽古に行ったとき、動きの抜群に早い、特に足さばきには目を奪われるような人が元立ちにいた。
チョット生意気な剣道を使うヤツだ、よしやってやろうと挑んだ。
盲蛇に怖じずとは良く言った物だ!
打ちも打たれたが、それなりの稽古が出来た。
稽古が終わり、面をはずされると豊かな白髪だった。
剣道連盟の副会長だった。
今をさること、38年前の話だ(目下西村62歳)。
以後、稽古では全く歯が立たないのだ。
知らないとそれなりに稽古が出来た・・・知るとそうは行かない。
これが剣道なのだ。
それを越えるのが剣道の修業なのだ。

さて、今日の朝稽古は基本稽古のみとの事だった。
笈川先生指導のもと熱心な基本稽古を見て頭の下がる思いをした。
その中の一人に武道館で稽古をした人が一人いた。
しっかりとした面打ちをする六段の先生だ。
最後の方15分間、西村との稽古時間を作って下さった。
三人目、左足の踵を外に向け足を平行に修正しょうと力を入れた瞬間外踝の下の方からブッチと音がした。その人とは稽古は終えたが稽古はそれで終了した。

笈川先生のたっての御依頼で不束ながら気がついたことを述べさせて頂いた。
その対象は武道館で稽古をした事がある六段の先生だ。
七段の及川先生の構えはスラリと竹刀を構え、両肘の位置が凄く良い。
それに引き換え六段の先生の方は打ち気が肩と右ヒジに出ている。
そこで、竹刀は軽く打ち気になると屈筋の作用が出てきて竹刀を引き上げる。
竹刀操作は伸筋主導の押し上げ操作である事を説明させて頂いた。
笈川先生と鏡の前で構えの違いを修正するようにと言った。
しかし、形の修正は本来は打ち気を押さえる修業である事もつけ加えた。

さて、歩くのも困難な左足で、タクシーをやっと見つけてホテルについた。
今日は歯科医の先生方、あわよくば賀来先生との稽古と思ったが、諦め荷物として防具は自宅に送った。

県立武道館へ行くと、OBの皆様は稽古の真っ最中だった。
指をくわえている西村は何とも情けない姿だ。

稽古が太鼓の音と伴に終了した。
賀来先生から一言があった。
道場は中央から外へ下座になる。
自分の分をわきまえ稽古をする位置を考えてするように。
この辺りの礼儀が稽古の基本である。
自由人の歯科医はこの分別がすくなく、賀来先生から見ると目に余る稽古状態であったのだろう。
皆様好き勝手に稽古をされていた様だ。

さて、西村としては前夜の稽古の約束が果たせず、お詫びばかりだった。
この機会にチョットしたヒントを与えてあげたかった先生もいたのだが。

神戸の中村先生が話した。
先生のセミナーで人生観が変ったのと軽井沢のセミナーで剣道を教わって七段に受かった後はすこぶる調子が良かったのですが、最近少し落ちてきてますと言った。
試合を観ると足幅が広く右ヒジが少し外に張っていた。

岩手医科大学の後輩は稽古量の多い先生の動きの良さが目に付いた。
地元で高段者の先生の指導を受けているとのことだ。

久し振りに五月女(そうとめ)に会った。
40歳からのリバ剣でアキレス腱も切ったようだ。
稽古ぶりを拝見すると、相変わらず鋭い足ので、脇がしっかり絞まった隙のない剣道だった。
往年の彼の剣道を思い出した。
ともかく彼が剣道をしている事が凄く嬉しかった。
後は先生について、相手の心を起す指導を受ければ直ぐに七段だが。
実際は・・・ここが難しい。

学生の初段以下の試合を観た。
歯科学生で大学に入って始めた人達だ。
一生懸命なのだが、剣道の基本的な動きが身についていない。
剣道を楽しくするにはそうなるのだろう。
審判の先生御苦労さんでした。

さて、OB戦を見ると、五段六段七段と、皆様診療の傍ら昇段された先生方だ。
皆様、根性のある試合をされていた。
歯科医の剣道のレベルもあがったものだ。
もうすぐ八段・・・に近い先生もいるのだから。

稽古が出来ずに残念だった!
足を痛めたのは神の啓示かも知れないから。
明日は仕事場まで歩けるかな?
よくよくその意味を噛みしめてみよう。



この記事にレスをつける時は、下のフォームに書きこんでください。
お名前
URL
メール
題名
メッセージ
パスワード

下のボックスにパスワードを入力すると、記事の修正及び削除が出来ます。
パスワード

Tree BBS by The Room