インプラントの併用
この方は尺八の会長さんです。 この方の人生の最大の関心事は上手く尺八が吹ける事、と言っても過言では無いでしょう。 下の歯の歯槽膿漏が気になりますが、本人は「先生!ともかく今回は上だけやってくれ! 下の歯は抜かなくてはならなくなった時、そのとき覚悟をする。」との依頼でした。 尺八が吹けなくなる恐れがそう言わせたのだと思います。 ピッタシの入れ歯が入っても、尺八が上手く吹けないとこの方には意味がありません。 尺八を診療室へ持ってきて、吹きながら調整したものでした。 その様にして完成し、大変満足されました。
それから、年月がたち下の歯が歯槽膿漏が進行し、下の歯を数本抜くしかないと云う状況になってしまいました。 「先生!上の入れ歯がピッタシで尺八もしっかり吹ける!この状態を崩したくない。予算がかかっても良いから何とかならないか。」と言われました。 そこで、部分入れ歯は止めて、抜歯部位に『インプラント』を入れました。 吹き口の前歯の部分は全く変化しないので、大喜びでした。 抜かなくてはならなくなったなった時、そのつど『インプラント』で快復させています。 今ではその内、下の歯が全部無くなったときでも、『インプラント』で完全に置き変わった状態になるので安心して尺八を吹いておられます。
このように、最近は下の骨は硬くて丈夫なので、予算が有れば下顎は部分入れ歯を避け(下の部分入れ歯は舌側に金属や床が来るので、舌が絡まり不快感を訴えられることが多い。)『インプラント』にする様にしている。 皆さま、涙を流さんばかりに感激と感謝をしてくれます。 医学の進歩は確実に人間を幸せにしています。 ただ難点は費用がかかることです。 しかし、皆さまが言われます。 「先生!あの違和感が無くなるなんて!お金じゃ無いですよ!この爽快感はお金じゃ買えませんよ!」と言われます。 実際はお金で爽快感を買われたのですが。
時代は確実に変わりつつ有ります。 実際、西村の右の下の大臼歯が二本有りません。 ブリッジで持たせていたのですが、後方の歯に負担が強くてしっかりは噛めませんでした。 そこで『インプラント』にして快調です。 私自身が『インプラント』恩恵に浴していての感想です。 従来の考え方だと、当然のこと不愉快な部分入れ歯です。 『インプラント』については、西村歯科医院の別の本でしっかり書いたものが出版されていますので、参考にして下さい。
『予算が有れば、下顎はインプラント!これは絶対快適です!』
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