今度は御医者様の御母様が九州から来院された。 噛みあわせ的には最悪で、噛合せが低くなり首がつまってしまっていて、年齢からみていつ倒れて、おかしくない状態だった。 それに左上の大臼歯一本に、大きな入れ歯がしがみついている状態だった。 先生からメールを頂いていることもあり十二分に対処したいと思った。 幸い泊まり掛けで来られていたので、この歯を抜き、肥大していた歯槽骨も手術をして削除した。 さらに下の奥歯がぐらぐらとし、噛むと痛い状態だった。 それも抜歯をした。 下顎の大臼歯がない状態だったので、かなり難しいが大丈夫だった。 上は総入れ歯になったが、西村式入れ歯にするとピタリと吸い付き、外し方を教えないと外れない状態にまでになった。 その他、体全体をデンタル・ヒーリングでほぐし、完全に緩めた。
翌朝、消毒に来られた時の開口一番に言われた言葉。 「先生!久しぶりにグッスリ眠れました。 お陰様で全く痛くなく、入れ歯もビクともいたしませんでした。 本当に有り難うございます。」 これで、紹介者の息子さんへの期待に応えられたのでホッとした。 これで、卒中で倒れる危険からは遠ざかった。 後は本人と紹介者の息子様の意見・要望・意志を聞きながら、その要望に則して治すだけなのだ。 先ずはめでたし!めでたし!第一関門は無事通過した。 後は親子で決める問題なのだ。
これは母と息子の人生における関係が如実に出ている。 母を思う息子の心。 老いて息子の親切な心に素直に従う生き方。 親子の関係はこうでありたい。
話しは変わるが、先日ある座談会で話しを聞いた。 歴史的に有名な御殿様の血筋で、誰もが知っている御名前の方だ。 最近、言語障害になっているとの事だ。 卒中からの障害と思われる。
西村が言った。 「彼には何度も言ったのだ。 あなたの舌の動きは強張っているし、首が詰ってしまっている。 西村に治せる技術がある。 それを治さないと卒中で倒れてしまい、重篤な障害が残る。 早くお出でなさい。」 彼にパーティー等で数回会う度に言ったものなのに。 このことは、この座談会の出席者の数人は知っていた。 ある人が言った。 「縁なのですね!、残念ですね!」
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