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- 女性心理をつく、健康法。 - 西村雅興 [2006年1月22日(日)]



女性心理をつく、健康法。
西村雅興 [Mail]
2006年1月22日(日)
女性の心理!

入れ歯がどこへ行っても上手くいかない。
西村にかかり何とか痛みもおさまり食事が出来るようになった。
暫くすると、座骨神経痛が始まり、歯を食いしばり痛くて入れ歯が入れられなくなってきた。
噛み合わせを下げ、入れ歯を小さくしてやっと何とか・・・それでも痛いと騒ぐ!
何ともなかった入れ歯が急に痛くなるのだ。
原因はお母様を引き取り介護が始まってからなのだ。
半年もして、子の問題がかたづくと入れ歯の痛みはすっかり無くなり、座骨神経痛も消えてしまった。
上の入れ歯の歯が見えないというので、二組目の入れ歯で上の歯がみえるようにして入れる。
大層喜んでいた。
数度調整をして、これならば大丈夫と思って仕上げの印象と噛み合わせを取った。
入れ歯の歯牙の配列の時、重い顔をして言うのだ、「もっと上下の歯が見えるようにしてくれ、」と。
西村もそうしてあげたいが、彼女の顎関節、顔の筋肉の緊張等でこれが限界なのだ。
彼女は言う
「みんなが言うの、人相が変わってしまったと、先生会う人会う人が言うの。」きりなく言い続ける。
痛くて入れられない程から、やっと普通に噛めるようになったのに。
女性のほとんどは『喉元過ぎれば熱さを忘れる!』
最後には自分のアゴの状態、元々の顔の造作、年齢など・・・を忘れ、言いたいことを言う。
ほとんどの人は喜び感謝をしてくれる。
自分の顔にコンプレックスを持って人生を送ってきた人ほど、美容外科的なものまで期待し、要求してくる。
最初に断ろうと思ったが、武士の情けで助けようと思った人なのに。
助け上げると、そこから美的な要求を持ち出す。
本当に感謝の無い人が多い。

最後の手段でしかない。
女性が何か言い始めると、懲りるまで言い張り、絶対後に引かない。
西村のすること。
初診からの治療経過を書く。
そして、西村の意見を書く。
さらに、西村の意思に反して患者様の言う通りにすること。
最後に、その結果は本人が責任をとること。
これらを書いた書面を提示し、サインを頂く。
結局は西村の言う形の入れ歯に落ち着くのだ、
ここまでしないと拉致があかない。

多くの方は常識の範囲で解決がつくが、顔に自信のない人ほど美的要求が強い。
不美人のコンプレックスを入れ歯に投影されてもこれは困る。
親を恨むしかないのに!



つい先日も、背筋も伸び身体が楽になり顔も良くなり泣いて感謝した人がいる。
しかしながら、良くなるにつれ、要求が強くなる。
唇が少し曲がっている、こちらの口元が下がっていると騒ぐのだ。
最初来たときは棺桶の中から出てきたような風貌だった。
今は生き生きハツラツとしている。
こうなると口紅もさして来るようになる。
ここから女の欲が出てくる。
あれや来れやと注文が出る・・・・・・・。
最後は喧嘩になってしまう!
そこまで言うならば生まれ変わった方が早いですよ。
この方の年齢は八十四歳なのだ。
これが女の性(さが)なのだ。
美容整形も流行るわけだ、84歳の老女にしてこの通りなのだから。


15年以上前に西村が作った総入れ歯の女性。
これまで全く痛いところもなく、身体の一部として使って来た。
「先生の作ってくれたこの入れ歯には本当に感謝をしています。」と言ってくれた。
入れ歯も汚れてきたことだし、長いこと使ったし、年もとったことだから、最後の入れ歯として新しく作りたいとの申し出なのだ。
西村の入れ歯の値段は手間もかけるが費用も安い車一台分ほど懸かる。
それでもやって欲しいとの事だ。
せっかく作るからには、口元を若々しく、顔の輪郭も補整し、背筋も伸ばし、10歳若返る入れ歯を目指した。
顔は若返り、背筋も伸び体調もすこぶる良くなった。
三組目の本義歯になった時には、若返った顔にとても感謝をしてくださった。
問題はこの後から起きた。
夕方になると外したくなる。
入れ歯の下が痛い。
この症状はずーっと続くのだ。
調整した当初は良いのだが、二日目から同じ症状が出てくる。
何度も何度も同じことが続く。
暫く来られないない時、ご主人が治療に来たとき、「妻が入れ歯が痛いと言ってべそをかいている。何度も行くのも先生に悪いからと言って我慢をしている。」と言われる。
西村としては辛い話だ。
元々何でもない入れ歯を作り直し、問題が起きたからだ。
奥様に来てもらい「昔のの形と同じならば痛くなりませんから、そうさせて下さい。」と言った。
しかし、「先生!若返ったこの顔は絶対に手放せません。」言われた。
痛さと顔の若さを秤にかけると、意外な事に『若さを取る』のだ。
これが『おんな』なのだ!
「西村持ちでインプラントを下の歯の犬歯のところに植えると、今のままの状態で痛みが消える。」と言った。
こんどは手術をどうするかと悩んだ。
何回か話し合った。
「それならば小さくしましょう。」と言った。
そうすると「インプラントお願いします。」と言った。
CTを取ってきてもらい、シンプラントで診査をすると、下顎の前の骨は14ミリぐらいしかない。
下顎管(神経の管)の骨は薄く、神経の穴も上を向いている。
基本的には難症例なのだ。
しかし、インプラントを植えたその場から、一年近く懸かった問題は消えてしまった。
おそるべしインプラントの力なのだ。
特別な方法で植えたので、痛みも腫れも全く無かった。
いまはルンルンでおられる。
西村は『女は恐ろしい!いくつになっても顔は命!』なのだと悟った。

目下、女性の顔を建て直す治療の本を書いている。
『歯で健康を説く』は見向きもされない。
しかし、『歯を治せば若返る!』を説くと、相手は別人になる。
今度はここから女性の健康を導こうと思っている。



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