歯科医療も剣道も同じなのだ!
千代田火曜稽古7/11
欧州の歯科研修の旅から帰って来た。 前に竹刀を持ったのは何時の日だっただろうか。 数週間竹刀を持っていないような気がする。 もうすぐ新しい本が出版される、 あれや来れやと剣道の事が頭に全く無かった。 今日は剣道へ・・・と思うが・・・夕方は全く精力が消失。 今日、午前中はキレーション(血管浄化の点滴)故、半日椅子に座っているだけ。 昨日は十分に睡眠がとれ、頭がスッキリしている。
欧州の旅でウイーンのホテルの日本食レストランである人(元患者)に出会う。 相手は気がつかない。 西村はそしらぬふりで通り過ぎる。 部屋に帰り思った。 『あの人は頼まれても救わない! 二度ウソをついた! 人柄が悪いと見放されるのだ。 人生も運命もそうしたものなのだ。 彼は大変な症状を抱えている、救えるのは西村だけだ。 しかし、縁を切ったのは彼なのだ!』
これをきっかけに西村はある決断をした。 本当に感性の高い人が西村をクモの糸の様なかすかな縁をたどってやって来る。 そして、この人達は西村が自分を救える人だと確信をしている。 そして、西村の真っ正面に立って西村に治療をさせる。 結果は大変良い状態に治っていく。 その人達から、人柄の良い、人に好かれる人が紹介でやってきて助かる。 『西村を本当に必要としているこの人達のみを治療をしていく。』・・これが決断だ!
この様な心の状態は、頭の中は快晴なのだ! この気分で剣道に行った。 ある種の心理セミナーを終了して何かを悟った様な気分だった。
久々に竹刀を持つが何の不安も無く、体の何処にも硬さがない。 体重は真ん中にあり、体はエンチョク線上にあり軸が通っている。 稽古が終わった後の今も、何処の筋肉にも無理を感じない。 只自然体で剣道が出来た。 心の有り様がそのまま剣道になっていた。
青木君が前に立った。 会う度に成長しているのが嬉しい。 最初は打たないといけない様な気分で打ってくる。 そうすると全て西村に捌かれてしまう。 打ち合いをしないで攻め合いをするように言う。 剣風はがらりと変わった。 気位が一段と良くなった。 攻め合うと青木君の気分はかなりなものだ。 体中から強い気が発している。 只、竹刀の先から気が出ていない。 これが惜しい! 体中の強い気を竹刀の先からほとばしる気攻めが欲しい所だ。 真にこれが出来ると、次は無構えも出来る。 最近、彼の心が動かないときは西村は彼を打てない。 彼を打つには、彼が打とうとする気に引き込むしか手が無い。 これにも彼はなかなか乗ってこない。 本当に剣道を良く知っている。 結局は 攻めを緩め、見せて打たせて捌く。 体で攻めて、膝で起して引き出して乗る。 この二つで西村が打てる。
周りの人達とは全く違う本格的な剣道が出来た。 これも高め合う相手がいてこそ出来るのだ。 お互い良い稽古が出来た。
今日の西村の強さは頭の中が空っぽだったことが最大の要因だ。
背の高い先生。 手元の上がりがしっかりしたせいか、隣の七段に良い面を打っていた。 あの調子で面を打ちましょう。
新進六段君 気位を持って、胸を開き、悠然と構えましょう。 ヘソを相手にぶつけて攻めれば、手は勝手に打つ。 いつも手が先に動き腰が残る。 打とうと思えば竹刀は軽いから竹刀を手で動かしてしまう。 斬りに行くと思えば、必ず腰が先行する。 竹刀の軽さで、当てやすさを無意識が選択しているのだ。 打とうと思うか、斬ると思うか・・・無意識を変えるしか手が無いのだ。 剣道はここの変化、変容が難しいのだ。
歯科医療としても同じなのだ。 治そうと思って医療をするか。 救ってあげたいとおもって医療をするか。 全くレベルが違うのだ。 治して欲しい!・・・普通の病気 救って欲しい!・・・癌の様な病気・・・西村にしか救えない症状 心の叫びのレベルが違うのだ。 西村は相手のレベルに自然と心に気が入って医療をする事になる。 患者様の心得も、剣道を教わる心得も、治療者レベルで対応するか、ヒーラーレベルで対応するかは相手次第なのだ。
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