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- 年の初めに緒言を - 西村雅興 [2011年1月4日(火)]



年の初めに緒言を
西村雅興
2011年1月4日(火)
平成23年 
明けましてお目出度うございます。

新年の挨拶に変わり、緒言を呈したいと思います。

昨年度の中頃より義歯とインプラントに限り無料相談をすることにしました。
無料は魅力なのか、多数の患者様が来院されました。

約30分間、時には60分も話こまれる方もいられます。
長々と一生懸命質問をされ、話し込まれて行く方は治療の必要性を十分と認識されます。
しかし、費用の話になると、保険だけで出来ないのですか、年金暮らし、そんなにお金がない、距離が遠いと私には出来ないとのマイナス表現にがらりと変わります。
次回、来院院されことはありません。
要は、お金は出せないが、何とかならないか?・・・ということです。
あわよくば人の情けにすがって、医学を手に入れたい人です。

話を静かに聞かれ、自分の歯の治る可能性について聞かれます。
時間的には20分足らずで十分なようです。
だいたいの費用を説明すると納得され、次回計画書を渡すと翌週には振込があります。
このような患者様はすんなりと治療が進み直ぐに治ります。
治したい主体の意識が明確なのです。

医学は病気に対してあります。
医療は患者様に対してあります。
患者様は医学を自分に直接持ってくることは出来ません。
医療はこの部分の医学を患者様への橋渡しの存在です。
患者様は医療従事者に十分な報酬を与えることによって、十分な医学を手に入れることが出来ます(治療可能な時期ならば)。
病気を治す主体は患者様自体です。
その本気度に応じて医学を手に入れることが出来ます。

胃潰瘍のとき、患者様は忙しくて入院などできない、仕事を控えることは出来ない、
・・・いろいろとマイナス表現をされます。
・・・・実は胃がんで末期です・・・と聞くと
その表現はがらりと変わります。
全財産を出すから、仕事も辞めて全力を尽くす・・・・なんとかしてほしい!
命を本気で考えれば皆様同じです。
しかし、多くの患者様は命の余裕が十分あるがごとく行動されます。
命より、お金を、優先されます。
手遅れになった時、本気になられますが、そのときは既に遅いのです。

お口を拝見すると、その人の人生観が見えます。
本気で人生を生きているか・・・と。

命とお金を天秤にかけている自分に気がつけば、するべきことは明白です。

賢い人は過去の小さな過ちを清算して健康になろうと一念発起されます。
そうでない人は、見ないふりをして、落ち行く流れに身を任せます。
あなたはどの方向の道を選ばれているでしょうか?

これは西村自身にも言えることです。
これを書きながら、自分の命をいじめる様なそんな生き方をしていないか?
今、自分自身を検証しているところです。



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