90才で背筋が伸びた。
この女性は20年前西村が入歯を作った。 以後20年間、何の問題も無く過ごされた。 先日、顔から真っ正面に転んだ特、入歯が割れたので来院された。
入歯は修理をし、十分使える様になった。 しかし、転んだ時、顎の左の関節を痛めたせいか、左頬が重苦しい気がすると言った。 義歯の調整でかなり良くなったが、背筋はやや曲がり猫背になり、左肩が上がっていた。 最近、肩が凝る様になったと話された。 原因は左顎の外傷による顎関節症によるものだ。
「先生!入歯は元を取ったから、新しく作り替えたいと思います。」と言われた。 治療計画書を提示する事にした。 その時、西村が「お年ですから、インプラントの話は止めておきます。」と言った。
すると、横に座ってや椅子を正面に向け「先生!何で年のせいにしてインプラントをしょうとしないの?」と言われた。 西村は「失礼をいたしました。インプラントを致します。」と言った。 西村的には90才だから嫌がられると思って、遠慮したのだ。
さて、入歯が最高の出来映えでしっかりと入った。 顎から来る不快症状は全く無くなり、体調が万全になった。 驚いた事に!背筋がピーンと伸び、別人の姿勢になった。 もちろん肩凝りは消え溌剌とした雰囲気に変わった。
「先生のお陰で、孫にも、ひ孫にも会えました。」と感謝された。
年のせいにしてインプラントを控えようとした西村の尻を引っぱたいて、インプラントをさせて、結果的に見事に回復した女性のお話です。
やっぱり!医療の成功は当人の心がけに尽きる!と思った瞬間でした。
皆様も治療を受ける自分自身が十分にその準備をしているか? 費用の準備、処置に対応する心の準備、回数、期間・・・・etc. 多くの人は「先生お任せ致します」「費用は年金生活なのでその点よろしくお願いします。」・・・と言っている。 これで治るなんて虫がよすぎる!
先生が出来る事!じぶんができること!この二つを先生としっかり話し合って治療を進めましょう。 さらに「医者は七割信用し、後の三割は自分で情報を集め、さらに良いものが無いかと目を皿の様にして対応する」
歯医者からみて、初めて会ったのに「すべてお任せいたします。」 この言葉程、この患者様は何も真剣に考えていないなあ!と思わせることはない。 (お金はかからないと思っている。費用が思った以上に高いと結構ですと断る) 医師からの情報を十分聞き、自分でも十分に調べ、その治療に対応しなければいけない。
病気の主体は自分であるから、自分の心が十分に決心しないと治療効果は出ない。
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