柳生新陰流の『月影』に、剣道高段者の打たせて取る秘訣があります。
打ち勝って段を取るのが五段まで。
攻め勝って打ち勝つのが六段なら、打たせて取るのが七段。
私の昇段審査の講評を、師匠の原田源治先生がしてくれました。
「お前が小手を見せ、相手が打ってきたら軽く払って面を打ったとき、全員が○をつけた。七段ぐらいになると、相手を引きだして勝つぐらいの剣道になって欲しいと審査員は思っている」
何故、高段者はあんなに上手に胴が打てるのだろうと思ったことはないですか?
真似をしてやってみるが、うまくいきません。
打ってくる相手の胴は打てない。しかし、面打ちに引きだせば、簡単に胴は打てる。
この秘訣が『月影』です。
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