(本文より抜粋)
私は自分自身の体験によって噛み合わせの重要性に気づき、研究した結果、頭痛や肩凝り、腰痛などに代表される全身症状(咬合病)の原因となっていることがわかりました。
しかし、同じような噛み合わせの人が同じ症状に悩まされているのかとなると、必ずしもそうではありません。噛み合わせの乱れが進行すると、やがて顎がズレてしまいます(顎関節症)が、症状はその移行期に激しくなるのです。
また、さまざまな症状は、その人の噛み合わせに、体質や年齢、ストレス、さらには性格が絡み合って発現します。なかでもやっかいなのが性格、つまり心の問題です。これは総入れ歯治療においても同様で、治療を成功させる重要な要素の一つが、その人(患者様)の性格なのです。
極めて単純にいえば、性格的に明るい人は治療も容易でその効果もあがりやすいですし、逆に暗い人は困難です。あたり前のことのようですが、問題は、すべての患者様の性格が明るいわけではなく、まさに十人十色なことにあります。ですから、治療の効果をあげるためには、患者様の精神面へのアプローチが不可欠となってくるのです。
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