武道館の出口で車を止めて原田先生を待っていた。 そこへ白石先生が通りかかり「カッコイイ車だなあ!」と言いながら西村に話しかけてきた。 (車はベンツの白色ゲレンデバーゲンAMG55なのだ) 西村 原田先生をいつも新宿へ送るので待っているんですよ。 白石先生 原田先生と稽古をすると胸の方へ吸い寄せられてしまう。 あの先生に面が打てるのだろうか。 どうしたら打てるんだろう! 西村 皆さん同じですよ。 西村が原田先生に面が入った時は、『あれ!打ってしまっていた!』こんな時だけです。 思った時既に先生は知っているんですよ。 白石先生 どうしたらそんな心境になれるのかなあ! 西村 呼吸を吐き続け、はき続けそして息を吸わない。 前にいる先生の存在も薄れる様な状態。 貧血を起しそうでふらっと前に倒れそうになったとき、先生が出てくると知らない内に打ってしまっていた。 身を守る反射が咄嗟に勝手に打っていた。 この時は先生だって、読むべき対象がない。 こんな時だけです・・・面に入ったのは。 白石先生 うん!呼吸か!
岩立先生も言っていた。 原田先生は不思議なんだ! 胸の前の何か判らない空間の広さに吸い込まれる。 磯島さん あの魔法の様な胸の空間が欲しい
西村の次の研究は 原田先生の右小手と右肩と咽の『魔の三角空間』この不思議について研究をしてみよう。 カリブ海のバミューダ海域の魔の三角エリアとそっくりだ。 あそこへ吸い込まれていって面を打たれる。 原田先生の右前の空間・・・研究をしてみよう。
ちなみに、西村は相手の色は左胸に感じる。 西村は丁度心臓の辺りに鏡があり、相手が映るのだ。 この鏡は心が静かだと水鏡の様に相手が良く映り、心が騒いでいるとこのさざ波が水鏡を曇らせてしまう。 この水鏡が澄んでいるとどんな相手の心も映してしまう。 しかし、何か心に引っ掛かっている物があると、曇ってしまう。 西村はこの曇りの度合いで「無意識の悩み、苦悩、不安等のマイナス要素を感じ取れる」。 この曇りを取るべく、人生に真っ正面から取り組む。 そして、新たな決断をする。 この決断のあと、鏡の曇りは消える。 本心に沿った決断か反した決断かどうかは、その翌日の稽古ではっきりする。 大体は翌日の目覚めで判るのだが、剣道をするとより一層明確になる。
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