西村からです 【六段を意識して稽古量を急に増やした昨年11月、左のふくらはぎの肉離れを起こし、2ヶ月後には右肘を痛めてしまいました(剥離骨折)。これらの故障をきっかけに初めて本や雑誌などを読みながら、自分の剣道について見直すようになりました。】 非常に良い所に気がつきましたね! 今からが剣道の稽古に入るようですね。
西村は10年ぶりの剣道を始めた時、4回目にふくら脛の肉離れをおこし、1ヶ月間 松葉杖で体を支えたことがあります。 かってこのような故障をした事が無かったので驚きました。 その後、数ヶ月稽古をして六段を受けました。 10年ぶりの数ヶ月の稽古で受かると思うのも厚かましいですが、受かる自信はあったのです。 地域のどの六段と稽古をしても圧倒的に強かったのですから。 落ちた事に大変なショックでした。 その直後原田源次先生から毛筆で書かれた手紙をいただきました。 そこで、ビデオを撮って自分の剣道の恥ずかしい姿を見て反省しました。 翌年1年間は全く剣道をせずに、心の修業をしました。 そうすると、その次の年の1月から初めて5月には六段に受かりました。
西村も七段を受けようと、それも今度は一発で受かってやろうと思って、警視庁の朝稽古にも行ったことが有ります。 その頃は、左の踵のアキレス腱の付け根が痛くて、朝起きると20分ぐらい歩けない日々が続きました。 剣道を止めようか、アキレス腱を切っても良いから稽古をするか、七段受験を止めようかと悩んだ時が有ります。 そこで、受験を諦めました。 するとどうでしょう!足の痛みがすっかり消えたのです。 稽古量は全く同じです。 それで判ったのです・・・・体の能力を意識が越えていたことが。 面を打つときの飛び出し量が強く長かったのです。 受験を止めると決めると、意識と体のバランスがとれたとです。
さて、西村の体は100キロを越えますが、今は風のように滑るように体が動きます。武術的身体動作をして、重力を使えば体は軽々と動くのです。 竹刀は左拳で押し出せば勝手に必要分だけ振りかぶる、武術的刀の操法です。 要は屈筋を使わずに伸筋を使う技です。 打ちに走ると意識に強く反応する屈筋が一瞬に働きます。 斬りに行くと体を使った体幹の動きのエネルギーの伝達法として、伸筋が働きます。 竹刀は軽いので、屈筋を使った竹刀を早く動かす方法を選びます。
【1.右足を出して攻め入ると、相手の剣先が反応するのですが、それは必ずしも打突の起こりではなく、攻め返しであったりします。私は、その違いがわからず剣先が動くだけで面に打ちに行くため、逆に胴を返されたりします。この違いを見分ける方法はあるのでしょうか?】
この場合は相手の方が1枚上手なのです。 相手の心の余裕に負けています。 相手の竹刀が反応しても、それはあなたの動きに無意識に反応して対応しょうとする動きで、相手の心はあなたの次を待っているのです。 剣道は一瞬の我慢比べです。 1枚上手だと、無意識の反応にで止め、あなたの次の出を待っています。 待ってるところに面を打ては、飛んで火にいる夏の虫です。 2枚上手の西村だと有意識で反応をして見せます。 あなたの誘いに乗ってあなたをシメタ!と思わせ料理をいたします。 月影は剣先の動きの表現になっていますが、相手の無意識が打つと決めた瞬間は相手の胸が正体を出します。 この予備動作を見抜くのがコツです。
さて、月影は相手をギリギリまで追い込んで、少しでも動けば面を打つしかない・・ ・・・そこで使う技です。 攻めの甘さを反省しながら、コツを掴むしか有りません。 そのコツは『一瞬の我慢比べ』と頭の中で念仏を唱えて置く事です。 そうすると・・・・心が打てと命じます。 そこまでの我慢比べです。
【2.相手が反応し、面を打って来た場合は、私の面が当たる確率が高いのですが、小手を打ってこられた場合は逆に小手を取られる事が多いです。これはどう考えればよいのでしょうか?】 相手が面を打ってきた時・・・相手があなたに乗せられたのです。 相手が小手にきた時・・・あなたが面を打つと最初から決めている事を読まれたのです。面を来ると判っているなら、小手を打つのは順当です。 相手は面打ちを捨てて小手を打ちます。 まして、三角筋と上腕二頭筋を使って竹刀を振り上げる作用は右ヒジが外に出ながら手元が上がるから、相手に小手を「打って!」と合図を送るようなものですから、簡単に小手を取られるでしょう。 ともかく、屈筋の一瞬の緊張は相手に伝わります。
【3.右足を出そうとする前に、すぐに打って来るお相手に対してどう対処すればいいのでしょうか?】 この様な方は感性の高い人に多いです。 あなたが右足を出そうと体重を抜こうとするとき、左足へ重心を移す瞬間を察知したのです。 あなたの右足を出そうとする予備動作を察知されたのです。 結局あなたは読まれたのです。 多くの場合は前後の足幅が広いときが多いです。 西村の左足の指先は通常右足の中央部に有ります。 そこでヒカガミにたわみが出来る程度に、静かに体を沈めます。 西村と稽古をした人が言います。 気がつくと先生が目の前にいる! 横から見ている人には西村の動きははっきりと判るのですが、正面に立つとさっぱり判らない、幽霊か風と稽古をしているみたいと言います。 西村の初動が掴めないのです。 あなたは左足に移動と重心の支点を求め、体を前に出そうと筋肉が準備をする。 初動が筋の緊張から始まる(筋肉の緊張・プラス) 西村は体が前に倒れようとする(重心の滑落)力を利用する。 初動が前足の緊張を緩めて体の倒れる力を利用する(右の緊張を緩める・膝を抜く・ マイナス)から始まる。 人間の感性は素晴らしいものが有ります。 通常はお互いこの筋の緊張を起りとして狙いあって競技をしています。 武術はここでそれをはずす(予測をはずす)トリックによって成り立つのです。
話は変わりますが、感性が高くて、体の前屈の硬い人へ、西村が相手の人を柔らかくする気を送ります。 イメージが一瞬出来ると、細身の人なら10〜20センチぐらい手先が下に伸びます。 オーリング・テスト【母子対立筋テスト】ならばはっきり判ります。 西村の意識波動で目の前の人の噛み合わせを一瞬に変える事も出来ます。 この意識波動を使えば目の前の人の首を意識で斬り落とすことが出来ます。 もちろん首は着いていますが、相手の気の流れは断絶致します。 これが居合の鞘の内です。
もし真剣で命が懸かれば、相当勘の悪い人でも刀を動かす前に勝負が見えている事に気がつきます。 これが剣豪小説で打ち合わずに「参った!」の世界です。
ましてや、筋肉の緊張は視覚的のも些細な動きをするわけですから、相手に察知されるのは当然です。
すぐ打ってくるお相手・・・有り難いことです。 打たせて捌けば良いのです。 相手がお互いの間合いの七分を出る間に、自分は三分の動きで間に合いますから、倍の時間的余裕が有りますから、相手に打ちにゆっくり対応すれば良いのです。 すぐ打って来る相手にそれを見て出ていって面を打とうとすると、相手に遅れを取ります。 腕の違いを見せつけるには ・ 摺り上げ面が ・ 一番良いでしょう。 面に竹刀がまさに届かんとする瞬間に、胴に返せばお見事です。 (これには相手の動きの一瞬に右膝が斜め前に抜けている必要が有ります。)
かなり高度なことまで書きましたが・・・ あなたの今すべき事は・・・・ 足腰の備えと重心の滑落、面打ち矯正法だと思います。
この様に質問が有ればいくらでも書きますが、西村は剣道の研究と感動が薄れつつある現在です。 トピックスの『総義歯作りは芸術の世界』に嵌まっていますから。 一読してみて下さい。
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