久し振りに青木君に西村の稽古を見てもらいました。 稽古の後のお話も面白かったでしょう。 いつも青木君の洞察力に驚いています。
最近の西村の多才な処を見せました。 特に剣道が枯れてきた所が良いでしょう。 それだけ力が抜けてきたのです。 前半は短く650gの超重い竹刀。 後半は少し短い軽い竹刀。 その他に三九の長さの超重い竹刀も使います。 面白いのは体が竹刀の重さを感じ取り、打ち方腰の入れ方が違うことです。
軽く長い竹刀は自分から飛び込んで竹刀の先を当てに行く。 重くて短い竹刀は相手を十分呼び込み、しっかり腰を入れて斬り落とす。 軽くて短い竹刀は身をすばやく入れ、相手を引き出し、相手の動く瞬間を目にも止まらぬ早さで仕留めに行く。
賀来先生が言いました。 「稽古をすればするほど下手になるような稽古をしているわい!」 これは竹刀当てゲームを優先し、当てっこの竹刀操作の習得に励んでいて、稽古をすればするほど癖が強くなり、基本から外れている。 責任指導者がいない道場では、フリーな気分はそれはそれで良いですが、誰も下手人っていく稽古を修正してくれる人がいない。
惜しいなあ!と思っても、その人は西村との稽古を避けている。 千代田の道場はゲームを楽しむ人で大盛りだ。
今日の西村は以前青木君と稽古をしていた時と違い、剣道が枯れてきています。 竹刀を動かす前の相手の心(陰)を動かす楽しみをしています。 打つことも打たれることも、勝つことも負けることも考えていないから、最高に気楽な物です。 打たれそうになったら、体が勝手によけてます。 相手が打ってと言うように仕向けると、相手が打ってと頭を出すから手が勝手に打っている。 相手がツボに嵌まると、体が勝手に動き打っている。
今の相手では反射までの処まで行っていません。 相手を手にひらに乗せて料理し、尚且つ相手のお役にも立つと心がけ、稽古をしていただいて有り難うの気分です。
剣道の本質は通常の頭で考える対極にあるようです。 竹刀を先に動かしたらダメ 手元を先にに動かしたらダメ 打って出たらダメ 打たれにいくと良し 後から打つと良し 打ちたいと思うとダメ 打たれて良いと思うと良し 攻め入るはマアマア 緩めて入るはナオ良し 足で蹴って出ればダメ 前に倒れて出ればウマイ 剣道は打たれて強くなる 先生が言う・・・打たれれば強くなるんだ。 相手に打たさない・・・こんな根性はダメだ
初心者が聞くと頭を抱えてしまう内容だ。 剣道は結局、意識改革の自己啓発なのだ。
体重は100キロ近くではなくて、100キロをゆうに超える が正解です。
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