構え 剣道時代・昭和の剣道家の構えから、西村は構えた先生の無意識が読み取れます。 微妙な違いがその先生の剣風を現しているようです。
・堀口 清 範士にこう構えられると、打って出た瞬間に表で捌かれると感じます。 腰に端を発した強烈な攻めが西村の胸元に感じます。 どのように対峙すべきか、全く検討がつかない。 ・中倉 清 範士にこう構えられると、動いた瞬間に面を打たれ、じっとしていると 先生が面に打ってくる感じを致します。 両肩からすらりと降りた両腕は手元でしっかり決めていて、竹刀の先から強烈な エネルギーが喉元に感じられる。 両拳から攻めを感じる、竹刀はただそっと手に預けているいるだけだ。 それだけに丹田から発する攻めが竹刀の先から出ている。 すらりと下がった右足の袴の線は、今にも腰から攻め込まんとする気迫が伝わっ て来ます。 構えの写真ではありますが、相手をしっかり想定した『入り身の先をとった』構 えを感じます。 何より!このように構えられると先生との距離感、間合いが判り難い。 それは竹刀が余り見えず、知らない間に間合いを盗まれてしまうような気がする。 他の先生方は範士の位で受けて立つ雰囲気がありますが、中倉先生の構えには、 今まさにスッと体を入れ先を懸ける雰囲気をまざまざと感じる西村です。 何才になっても自分から仕掛けて多彩な技を出す、先生の稽古の動きの始発点を 如実に表しているようです。 最近、少し横着な剣道をしている様に感じる西村だけに、初心に戻るべきと感 じさせられた。 明日からこの構えをイメージに置いて稽古をしたいと思った。 (陽炎剣法と方向が違うので、区別しながら稽古をしてみよう。)
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