原田先生のつぶやき。(京都大会) ある大柄な教士八段の立ちあいを先生が見ていた。 「待ってるな。もう少し左手が下がればなあ!」でした。 展開は正にその通りでした。
出てくる所を取ろうとすると、手元が上がり竹刀を動かす予備動作をしている。 もし、攻め入ろうとすると、動きの中心は足腰になり体の先を取った結果、その次に手元が動くことになる。 原田源次先生流の左拳の位置の納まりを良くしておいて、足から攻め入りたいものだ。 当然!相手の白刃の下に身を進めるわけだから、『打つ前に死ぬ』が出来てい無ければそれは始まらない。 そうすると・・・剣道以前に「覚悟があるかないか!」に尽きる。 剣道家の本来目指す道はこの「覚悟を以て人生を生きていく!」その為のバーチャルリアリティー的練習が剣道そのものなのだと思う。 立ち会いをみてもそれはほとんどなかった。 一番重要な、修練の方向性が見えない剣道ばかりだった。
原田源次先生の剣道の課題は「攻めて、いつ捨てるか!」です。 西村は原田源次先生の攻めはいりに、捨てどころ、左手の動きを出来るだけ押さえて・・・・一瞬の我慢比べ・・・ここを稽古して頂いている。 これが上手くいった時、見事な胴を抜かれるが、西村の竹刀は先生の面の耳スレスレに届いている。 この時、・・・・せんせいは「良し!」と言って蹲踞をされる。 これを出さない時は「もう一丁、もう一丁」と右手を挙げ引き伸ばされる。 ・・・『本気で打て!』との合図なのだ。
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