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- 千代田の稽古で!武運 - 西村雅興 [2009年8月15日(土)]



千代田の稽古で!武運
西村雅興
2009年8月15日(土)
千代田の稽古で!武運

見たことの無い人だった。
年齢はわからないが老人ぽい、上席の七段元立ちが上手いところを見事にやられていた!
かなり剣道勘の良い人で、相手の心の変化を読み、ヒョイット仕掛け乗って来たところを、パッと打っていた。
かなり剣道には自信がある様だ。
しばらくして西村と稽古をした。
彼はヒョイット仕掛けてくる。
西村が動かないと見ると面に出てくる。
その瞬間、西村の諸手突きが決まる・・四回ぐらい。
同じ様に仕掛け手来るから、胴に返す・・・数回。
西村が足から体を入れ攻め込む。
相手はそれに耐える。
その瞬間に西村の面が決まる・・・五回くらい。

彼の欠点はヒョイット仕掛けて相手の心を動かし、相手の手元が上がった瞬間に見事に取るパターンだが、体が出ていないから西村には通用しない。
西村にはこの『ヒョイット仕掛けて相手の心を動かし』を第三の目で見ている。
彼が手詰まりで出てくるところを取ってしまう。
彼が西村の体の攻めで進めると、グット耐えているが、そこで精一杯になったところ(居着き)をゆっくりと面を打つと見事に入る。
西村には全く歯が立たないのだ。
剣風、位の違いなのだ。

稽古の後の挨拶で何段かと聞くと「この間七段に受かりました!」と言った。
本来はズーッと前に受かる力がある人なのに、七段昇段には苦労をされたと思う。
西村は言った。
「勘の良さ、相手が見えすぎるのが災いしています。
剣道は体の前進する力を竹刀に伝えて打つのです。
そこがなくて、手だけで打っている。
そこが残念な所です。」
本人もうすうす気がついているのだろうが、剣風、位は一朝一夕では変わらない。
お手本になる師匠を持つことが一番の近道なのだ!
彼は今まで良い武運に恵まれなかった様だ。



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