並木先生のビデオから西村の指導稽古を考察する。
久々にビデオを見ると自分の癖が目につく。 もっとスマートに剣道をしているつもりだったが、赤面の至りであった。 並木先生に良い反省の機会を頂いた事を感謝致します。 お礼の意味を込めてお役に立つアドバイスを致します。 西村の指導を受けた先生方は素直な人柄の良い,素質十分な先生方です。 ただ,西村が癖を修正し、コツを教えるとこんなに素晴らしい変化が起きる事を実感致しました。 名前の出た先生方は並木さんに無理を言ってでも,何らかのお礼をして、ビデオを手に入れて下さい。 『西村から・・・・奥さんはかなりな量を撮影されていました、出きれば編無しの長編でDVDが見たいと思っています。 お礼は,お役に立ちそうな部分の解釈を送らせて頂きます。 よろしくお願い致します、』
並木先生 1-蹲踞へ入る時の気位を持つこと。 2-左拳の位置が高い。 左は手がタラリと落ちた位置で臍のやや下、一拳前。 ビデオ最後の小柄な女性の構えの変化と体と手の動きの変化を参照 3-打とうとした瞬間から手が前にズリ出てしまっている。 4--そこから両手が上に浮きながら面を打っている。 5-足が出ると同時に手も出ている。 會澤さんの足と手の動きの出方を参照 6-行こうという時手と胸が浮き上がる。 このとき,右足を滑らせ「打ちませんか?」と聞きながら体を出す。 7-丁度良いとき竹刀の中結いより深くなっている。 剣道は相手が打たれに面を差し出す様に引き出して打つ。 そのと相手の居た位置まで打とうとするから大振りになる。 打たれに来た頭をスポンと切る様に額から喉元へかけて斬り込む。 8-当たる瞬間、頭を上にぐっと上げ、息を吐ききり脇を締める。 (肋骨つぶし、肩が前下内方へ向かう力を収束させ、拳に伝える) 9-最後の方で、右端に福岡の女性が手元を上げないで,足を出している映 像が少し映ります,その要領です。 あの動きを見ただけで女性としては相当の腕前がある事が判ります。 10-最後の面は立派でした。 右足の上がりが少し高い、体は床に平行に動けば左足の負担が少なく 前に出る瞬発力も増します。
丹羽先生 1-手と足が同時に動いている。 足が出て体の前進する質量のエネルギーを腕を通して竹刀に伝える。 2-丹羽先生の一瞬の攻めに西村が中心から左に体を逃がした。 あれが攻めで,西村を動かした。 剣道は体の動きは僅かでも『気当たり』によって相手の心を崩す。 貴男にその意識があったかどうかわ判りませんが、西村はあの気当たり に、一瞬たじろいだのは本当です。 打つぞ!の一瞬の強い意識がほんの僅か腰を前に出し、その体から発し た気はまさにピカ位置でした。 今回の稽古のハイライトでした。 3-丹羽先生の右足が高く上がり過ぎる。
松尾先生 1-構え良し、左拳の納まり良し(あと数センチ下が尚良い) 2-一瞬の面うちのとき腰を後ろに引く反作用を遣って面を打っている。 この体の運用は出小手くらいにしておきたい。 そのために竹刀は速く動くが,腰が残っている。 3-顔がやや下向きになっている、おそらく面の窓(面金の一部がやや広く なっている部分)から相手を見ないで、その上の隙間から見ている様な 気がする、防具屋さんで正面を向いて鏡の前に立ち、窓からしっかり眼 が見えているかを確認、調整して下さい。 最高の姿勢をしているのに顔がやや下向いているのは惜しい! 4-真っ正面に体を進めて面を打っていない。 やや右斜めに進んでいる。 竹刀は手の内良く見事に面を捉えているが、体は逃げながら打っている のが惜しい。 5-指導を受けた後、素晴らしい面を打ったが深すぎる。 出足が良くなると距離が出るから、遠くにまで打とうとしないで、額越 しに喉に斬り込む 斬り込む意識を持ってみましょう。 6-右足の入りが良くなった、足も上がらず良し。 惜しいのは次の瞬間右足が床を触れるのが惜しい。 右足から攻め入り、相手が動いた瞬間、そこから左足で押して面に伸び る。ここで床に足が着くと二拍子になってしまいます。 原田先生の面打ちのビデオを参考にして下さい。 (岩崎先生編集の物があると思います。)
會澤先生 1-右足の出が素晴らしい!少し高く上がるのが惜しい! 2-最初のうちは身体能力の高さに甘んじて,思いっきり打っているだけ。 それなら,西村に簡単に捌かれる。 3-やや右斜めに打っていたが、注意後直った。 4-右足を上げずに20センチより前に出す様に指示した。 すると、別人の様な面打ちに変わった。 5-無意識に右に半歩動く癖がある。 6-構えも良し,左手の納まりも良し。 7-最後の方になると凄く良くなった!
並木先生 1-手元が浮きあがってしまっている。 2-西村が注意をしているのを見て、福岡の後藤さんが手元を上げないで, 足を進めて面を打つ動作をしている。 その動きが実に良い!・・・勘の良い人だ! 3-西村の足を出せの声に同調して、足を前に出す動きをしている。 ・・・これが実に良い! 5-並木先生、彼女の動きを参考にして下さい。
埼玉のN先生の奥様 教師七段 ご主人は秋には八段一次に受かった腕前。 夫婦で剣道羨ましい限りだ! 西村の斬り落しが良くわからないとの事で稽古をした。 時間が足りずに切り落としについては十分説明できなかった。 しかし、構え,手の位置、体の運用、腰の力を竹刀に伝えて斬る!等を指導したら、別人の風格と面打ちに変わった。 ゼリーを上からスポンと切り落とす様にと意識を変える様に指示した。 とたんに,竹刀は面に斬り込んだ打ちになった。 身体も竹刀もイメージ,潜在意識の思う様に動く典型例だ。 こんなに短時間に,一瞬に変わる人に出会った事が無い。 素直な気持ちの女性はスーッと身体に受け入れるのだ。 構えを変えたら、左の納まり,腕をタラリと落とした構えに変えたら、女性特有の浮いた腰が消えた。 竹刀をヨイショと両腕で引き揚げる竹刀操作から、腰の動きを竹刀に伝える本格的な面への変貌を遂げた。 女性の変貌は恐ろしい! この稽古で西村の足が上に上がるのは,切り落としに体の重みを遣うからだ。他の稽古でも足が上がる時は前に出るより、竹刀を上から落し気持ちがあるときだ。 西村が彼女の左手の納まりを注意して、「ここ!」と言ったとき、彼女は別人の剣士になった。 並木さん目を大きく開いてみて下さい。 その後の彼女の姿勢と構えの良さ、腰に竹刀を乗せて斬り込んで来る姿は別人でしょう。 この構えに納まると,左拳は足を出さないと動かないのです。 必然的に腰の入った手元が浮かない面に変貌するのです。 イメージ的には竹刀を握るのではなくて,臍前で持っている感覚です。 竹刀は手を意識しなくても、腰が勝手に竹刀を動かして打ってくれる。 「剣道はやればやるほど癖がついて来る!」と西村はそこで言っていた。 最後に素晴らしい面を打った。 腰の入った見事な面をご主人が嬉しそうに見ていた!
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