過去の親記事一覧表から『胴』 を検索して過去記事を熟読してみましょう。 胴打ちは相手を面に呼び込み、体の裁きで相手に居ない面を打たせることです。 七段になると元立ちに立つ事が多くなる。 そこで立派な胴が打てる様になると七段の品格が出て来る。 この時、覚悟、重心の滑落、手元のパンタグラフ様の動き、左足の引きつけで切る。 竹刀の先は大きく動かさずに挙げた右手をストンと落とし右手の鍔元で斬る。 このレベルになると正に武術的身体動作の極意が要求されます。 八段の先生を見ても出来る先生は少ない。
ちなみに原田先生は抜き胴で範士になった。 京都の立ち合いで相手の先生に範士の声がかかっていたそうな。 しかし、相手の先生、原田先生に見事に胴に切って落とされた。 それで、相手に行くはずの範士の称号が原田先生に転がり込んだと言う訳だ。 相手の先生はその年は範士を見送りになった。 原田先生が言った「朝稽古で西村に打ったあの胴が立ち合いで出た。すると範士が転がり込んで来た。」 判らん物だなあ!
現代剣道は面、面、何がなくても面の世界だ! 剣道を武術的、武道的に極めようとすると『胴』の世界を考察すれば良い。 この手ほどきをいたします。
ちなみに、西村が胴に感心を持ったのは乳井先生が左右の二つ胴を斬るところをビデオで見たときでした。 何であんな事が出来るのかと不思議でした。 寝ても覚めてもあの胴が頭から離れない事が一年間・・・・。 判った『浮き腰』の活用だった。
重心の滑落の応用が出来ると面返し胴が出来る様になった。 松風館の稽古で強い七段に面返し胴を打った時、それを岩立て先生が見ていて、右手で胴を打つ動きをしながら、「あれは良かった!」と褒めてくれた。
西村の大きな身体が相手の横を風がすり抜ける様にすれ違い、胴を斬る。 誰もが不思議がる? これが武術的身体動作のなせる技なのだ。 既に七段になった先生で八段を目指さない先生方・・・・。 剣道の妙技について胴打ちを主体に説明いたします。 この先にあるのは抜き胴(原田流抜き胴)、さらに進めば「無刀取り』(柳生流)の世界へと入って行きます。 この無刀取り(真剣白刃取)の前に有るのが小太刀の入り身の極意です。 この辺りが判って来ると『剣豪小説』の世界に入って来る。 すると、『剣道は我が身を捨てて、自分を知る』世界へと繋がって行く。 高段者の先生方に西村の研究成果をゆっくりと説明したいと思います。
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