(見えない動き) 見えない動き、責めをもう少し分解してみると、一番のポイントは ヒカガミを伸ばし伸筋、屈筋を固定すると脚が一本の状態になります。 後は足首の靭帯に任せれば良いのです。左脚に六分位体重が乗っているとスムーズに行きます。 これは人間の二足歩行の筋力を最小限で、効率良く歩く基本形態です。 膝を壊すのは膝が伸びないか、反りすぎるか、負担能力以上の力の持続的状態でdす。 多くは気に責めと同時に右足に体重が乗っていて、出る瞬間に左足に体重を乗せ換えるとき、体重の右抜き、左かかり、左足蹴りとなって体を前に進めます。それを瞬発力で闘っている時は相手もそうだから良いが、相手が左腰に体重を乗せていて滑り込んで来るときは相手を掴めない。 さて、もう少し分解すると、気攻めが形として肩がやや上方で、前方に進みます、その後、胸で責めは入ります。相手もこれに対抗してやや前方に進みます。その後へそ、腰(腹)が少し前にでます。一足一刀の間合から打ち間に入ります。このとき、右足は今にも滑り始めようとしています。重心が前に滑り始めたとき慣性の法則は既に破れています。その時、竹刀の先端が5センチぐらい腰で責めは入ります、腰が締まり、左足が腰を押す気分です。右足が10センチ程すべり入ります、叉は軽く浮かせます。このとき、すべると同時に腰を押し出すはひとつの流れです。ぐっと押し出せば強い責めとなります。相手はこれに対抗すべく堅くなるか、負けずにやや遅れて出ようとします。そこを捕まえる方法が有ります。自分の動きの中に相手が入ってくる様な状況です。飛んで火にいる夏の虫です。 気で勝って、攻め勝って、剣で勝って自分の動きの中に引き込む方法です。 エイ!と入ると相手は気づきます。グッと入ると相手はそれにやや遅れて反応します。それに合わせて打つところを決めれば良いわけです。 そこで、頑張って乗ってこない人がいます、その時は剣先を下げる、乗せる、裏から入る、やや剣を進める等をするといった方法で、気の闘いから一瞬剣先に意識を向けさせます。今まで五分のつもりで張り合ってた状態がその瞬間に猫じゃらしにあってしまうのです。 次に、責めは入らないでパっとやや前方に右足を少し上げます、相手はこことばかりに打ってきます、打たせて取ります。大きく面を斬り落とすか、返して胴がよく決まります。 次に、ここで、気を緩めます、左の靭帯を少し緩め踵を少し下げます、相手はシメタとおもわせ引きだします。園田先生の出小手の妙技です。 さて、この入り込む時、相手に吸い込まれる様な気分で入って行くと、相手は全く反応が出来ません。グット責めはいると相手は応しやすいのですが、吸い込まれて入っていくと相手は困ってしまいます。いわゆる殺気がないのです。(京都である人と練習した時、ただニコニコしていた相手には何としても責めることも、打ちきることも出来ませんでした。自分のテンションがそこまで上がりませんでした。まことに困った状態でした。打っていってニコニコした相手に全部止められていました。 のれんに腕押し、柳に風、豆腐に釘の状態です。) この状態は相手の予期していない状況です。入ってきてる、近づいて来ている様な気はするが敵対心を感じない、殺気がない、一瞬の困惑が相手に走った時打ちます。ただし、そこが貴方の弱いとこですよと教育的指導の気持ちを持って打ちます。頭の上のハエをハエタタキでたたくように、すると相手はよろしくといった様に頭を下げて面を差し出して来ます。 このときの気持ちが大切で、殺意を持った、勝ってやろう、対抗的に強い意識があるとそれは出来ません。 あくまで相手が自分の面を打ってくれと、こちらの引き金を引くのです。 それまで打つことは自分の中に意識がありません。 二段ぐらい差が有ると容易に出来ます。差がありすぎると出来ません。 この方法は何時も元立ちをしているとしやすいです。勝てる相手にどのようにして勝か、あらゆる方法で勝ちます。相手によってはまりやすさが有ります。 強い相手と練習しなくてもこのようにすれば技は上がってきます。強くなれるかどうかは判りませんが、剣道の奥義、妙技が見えて来るような気がします。剣豪小説の本で書かれた心のやり取りが実際に出来ると面白い物です。 それにしても、22年前埼玉で見た楢崎先生と矢野先生の剣道の練習での楢崎先生の面はいまだに脳裏に焼き付いてます。(その年の八段戦の優勝) 鶴の様にスックと立った姿から滑り込むように入った次の瞬間大きく面を打って矢野先生の面を捕らえた瞬間を。その時、矢野先生、楢崎先生の事はほとんど知りませんでした。しかし、見事な面でした。 その時から、鶴の様にスックと立った姿を思い浮かべ練習しています。 静岡の井上先生も同じような立ち姿と思っています。 左に体重を乗せ、ヒカガミを伸ばした先生を見ると嬉しくなってしまいます。八段の先生にも少ないです。運動神経と練習で強くなった剣道家には興味がないです。しかし、その先生の精神が姿勢に現れた先生を見ると、練習をしていただくより、ただ見ていたいです。そんな剣道をしたいと思っています。品の良い剣道です。 ところで私の剣道はダンスみたいと言われます。静かで優雅で柔らかく、身体が滑って動いている。どうして、そんなに大きな身体が風の様に動くのと。ダンスもセミプロです。小太刀護身道も全日本二年連続で優勝しました、皆、原理は同じでした。心が風の様に緩やかに生きたいと思っていますから。強くなることより、したい剣道をするのが自分であることと思っています。意識こそが大切と思っています。 最後に、腰を落とさない工夫こそが一番大切です。 それは気分が大切で、相手に上から被いかぶさるように体をすすめるのです。その意識がないと体が滑り落ちて行きます。 多くの人は懸かって行くことが多い様ですが、元立ちになって剣道をすると技の工夫が進みます。 私の先生の原田先生は(多くの強い先生)はそうですが、自分より強い練習相手がいないのに、年とともに益々強くなられました。自分より弱い相手と練習をして技の工夫をする、これも大切な事かと思います。 段が上がって、元立ちに立つと途中で降りるわけにもいかず、練習時間立ちっぱなしです、相手が途切れません、元立ちの気位を崩せません、懸かっていく人の何倍も練習をしたことになり、益々強くなります。元に立つ気が懸かる気とレベルの違う心構えになっています。 元立ちは相手が益々強くしてくれる!これも上達の秘訣かな
Date & Time 11/18/1998 08:17:45 Posted by 西村雅興
見えない、感じない、反応出来ない動き。
見えない、感じない、反応出来ない動き。 昔の汽車の動き始めは機関車の引張の力が次々と連結車両につたわる。 新幹線は気が付いたら発車していた。 誰かと話をしていても汽車の動き始めは直ぐ判る。新幹線では判らない。 しかし、心静かに発車の瞬間を待っていると気が付く。 人間は相手の筋肉の一瞬の緊張を察知する能力があるようで。これは、相手の中に起きた微細な筋の 活動電位の立ち上がりを察知する能力が人間にはあると言うことです。そして、相手はその瞬間を息 を潜めて待っています。 これを逆手にとって相手の間合いに入っていく方法があります。 相手の手の平の上にコインを置いて、相手に握られないようにそれを摘み取る方法です。まず、腰の ためを作ってそこから筋の連動があると相手には容易に覚られます。 腰が一瞬固定され、そこを基点に背中、肩、ひじ手首、指先と筋肉が連動していきます。この流れは 相手に察(見られます)されます。だから、腰のためがないと良い勝負になります。いわゆる、腰に ためて瞬発力を使う方法とは違います。 筋の緊張が相手に覚られますから、筋の緊張を最小限か、緊張しないで入って行く方法は上につるし 挙げてい手の筋肉のの緊張を抜くのです。ただ手が落ちるに任せたとき、相手はその落ちる手に反応 出来ません。 目では見てるのですが意識、筋肉が反応しません。その手がコインに触れる瞬間に指で摘み、その瞬 間に手を引き上るのです。相手は感が良ければ摘む筋肉の緊張の瞬間に反応します。普通は手を引き 上げる筋肉の緊張が起きた 時に手を握ろうとします。 コツが判れば簡単な事です。面白い様に出来ます、これはフェイントの世界ではありません。反応出 来ない世界です。 私は、まあまあの腕の五、六段ぐらいの人までには簡単に間合いに入り込めます。皆が言います、先 生が何時間合いを詰めてしまったか全く判らないと。気が付いたら目の前にいる、どうしてですか? と皆は聞きます。要するに色が見えないと言うことです。 横から見ていると私が入っていくのに何故、相手は黙って見ているのか不思議な現象に見える。しか し、対た相手は気が付かないのです。身長177センチ、体重105キロの私の動きがつかめないので す。 一足一刀から竹刀で中心を割るように切っ先を少と肩を出し、胸を出し、それからユックリ、静かに 腰を(へそ)を前に入れていきます。そこで、ぱっと打つと相手はそら来たとばかりに反応します。 相手はそこを待ってます。見えない動きのコツはここで左腰の高さ(ひかがみを伸ばした高さ)を利 用し、前足のつっかい棒を静かに外して前方に滑り入ります。この時はコイン取りでは、つるす筋の 力を抜くのです。要領は同じです。 筋は緩むので起電力は発生しません。このように打ち間に入ります。そこまで入ると、相手の額のハ エをハエたたきで叩く様に、一瞬に蹴り込むと同時にただ斬るという意識で腰で切ります。斬るに必 要な必要十分な振りか ぶりはできてます。 相手はこの蹴り込みの瞬間に反応します。この反応は、飛んで火にいる夏の虫のごとく手の中に嵌ま ります。 そこで、力の差がもう少しあれば、滑り込みの途中で、脚を少し上げる様にして相手に色を(反応の きっかけを 見せます。相手はこれに反応します。相手は脊髄反射の世界に誘われたことになります。 それを見てからユックリ竹刀で斬って行きます。 これをやられると、試合の様なゲーム性は消失し、相手は頭を抱えてしまいます。 これで相手に勝ちすぎると、面白くないので誰も練習に付き合ってくれなくなります。取った、と思っ た後、相手に打たせて上げないと可愛そうです。 自分は責め入り、間の勉強、相手を乗せる勉強をさせてもらい、相手には一瞬の面に延びる打ちを体 験させてあげる。この余裕が欲しいものです。 これは「膕(ひかみ)」を伸ばすことにコツがあります。背筋を伸ばし、ひかがみを伸ばし、そして 筋肉の強い緊張に頼らないで、屈筋伸筋の平衡状態を脚に作り後は靭帯に任せ、左足に六分位体重を 乗せます。一足一刀の間合から胸を出して竹刀の先は責めは入ります。その時、足は滑り出した形で 前に出ます。これは、左足にた体重が右足のつっかえ棒が取れた形で滑るように前に出て打ちまに入 ります。相手も当然、微かな気配は察知しているので相手の胸もやや出てきます。これでお互いが打 ち間に入ったわけです。しかし、こちらは重力を利用し体が前に滑り落ちようとする原理を利用して いますから、相手が察知したい飛び込んでくる時の筋肉の活動 電位の立ち上がりが無いので相手は反応できないのです。 これは、相手からみると急激に相手が大きくなるように感じます。若し、竹刀が上で斬り結ぶ様な事 になっても移動距離は相手の倍ぐらい動いてます。 先生と練習していると急に先生が目の前に迫ってきたような感覚になって打たれるときはこれです。 しかし、これが実行出来るには相手より気が上回っていないと出来ません。相手は、私の竹刀に全力 を傾け、本 体の動きを見る余裕は有りませんから。 相手が上だと、そうか、そう来るか!と逆に見られます。竹刀に意識を取られないで相手全体を見る 余裕があ る。 相手の心は静かですから見られます。腹を練る必要性がここに有ります。相手は打ってこないで、竹 刀で受けて 胴に斬って取られます。 ここでも大切な事が有ります。見られた、心でしまったと感じます、しかし潔く、見事な胴を打たれ る様な面を打ちきることが捨てる修行です。途中で胴を庇ったり打ちを止めたりするならば、最初か ら打たないことです。 相手が強いとここの修行をさせて貰えます。 二段ぐらい差のある相手にこれを実行して下さい。そして十分通用するようになると、自分が上の先 生に逆にこれをやられていることが良く判ります。 そうすると、先生との練習で、心の踏ん張り所が見えて来ます。 その頃、同僚より半歩前進した感触を手に入れます。
見えない、感じない、反応出来ない動き。 昔の汽車の動き始めは機関車の引張の力が次々と連結車両につたわる。 新幹線は気が付いたら発車していた。 誰かと話をしていても汽車の動き始めは直ぐ判る。新幹線では判らない。 しかし、心静かに発車の瞬間を待っていると気が付く。 人間は相手の筋肉の一瞬の緊張を察知する能力があるようで。 これは、相手の中に起きた微細な筋の活動電位の立ち上がりを察知する能力が人間にはあると言うことです。 そして、相手はその瞬間を息を潜めて待っています。 これを逆手にとって相手の間合いに入っていく方法があります。 相手の手の平の上にコインを置いて、相手に握られないようにそれを摘み取る方法です。 まず、腰のためを作ってそこから筋の連動があると相手には容易に覚られます。 腰が一瞬固定され、そこを基点に背中、肩、ひじ手首、指先と筋肉が連動していきます。 この流れは相手に察知(見られます)されます。だから、腰のためがないと良い勝負になります。いわゆる、腰にためて瞬発力を使う方法とは違います。 筋の緊張が相手に覚られますから、筋の緊張を最小限か、緊張しないで入って行く方法は上につるし挙げていた手の筋肉のの緊張を抜くのです。ただ手が落ちるに任せたとき、相手はその落ちる手に反応出来ません。目では見てるのですが意識、筋肉が反応しません。その手がコインに触れる瞬間に指で摘み、その瞬間に手を引き上げるのです。相手は感が良ければ摘む筋肉の緊張の瞬間に反応します。普通は手を引き上げる筋肉の緊張が起きた時に手を握ろうとします。 コツが判れば簡単な事です。 面白い様に出来ます、これはフェイントの世界ではありません。反応出来ない世界です。 私は、まあまあの腕の五、六段ぐらいの人までには簡単に間合いに入り込めます。 皆が言います、先生が何時間合いを詰めてしまったか全く判らないと。 気が付いたら目の前にいる、どうしてですか?と皆は聞きます。 要するに色が見えないと言うことです。 横から見ていると私が入っていくのに何故、相手は黙って見ているのか不思議な現象に見える。しかし、対面した相手は気が付かないのです。 身長177センチ、体重105キロの私の動きがつかめないのです。 一足一刀から竹刀で中心を割るように切っ先を少と肩を出し、胸を出し、それからユックリ、静かに腰を(へそ)を前に入れていきます。そこで、ぱっと打つと相手はそら来たとばかりに反応します。相手はそこを待ってます。見えない動きのコツはここで左腰の高さ(ひかがみを伸ばした高さ)を利用し、前足のつっかい棒を静かに外して前方に滑り入ります。この時はコイン取りでは、つるす筋の力を抜くのです。要領は同じです。 筋は緩むので起電力は発生しません。このように打ち間に入ります。そこまで入ると、相手の額のハエをハエたたきで叩く様に、一瞬に蹴り込むと同時にただ斬るという意識で腰で切ります。斬るに必要な必要十分な振りかぶりはできてます。 相手はこの蹴り込みの瞬間に反応します。この反応は、飛んで火にいる夏の虫のごとく 手の中に嵌まります。 そこで、力の差がもう少しあれば、滑り込みの途中で、脚を少し上げる様にして相手に色を(反応のきっかけ)見せます。相手はこれに反応します。相手は脊髄反射の世界に 誘われたことになります。それを見てからユックリ竹刀で斬って行きます。 これをやられると、試合の様なゲーム性は消失し、相手は頭を抱えてしまいます。 これで相手に勝ちすぎると、面白くないので誰も練習に付き合ってくれなくなります。 取った、と思った後、相手に打たせて上げないと可愛そうです。 自分は責め入り、間の勉強、相手を乗せる勉強をさせてもらい、相手には一瞬の面に延びる打ちを体験させてあげる。この余裕が欲しいものです。 これは「膕(ひかみ)」を伸ばすことにコツがあります。背筋を伸ばし、ひかがみを伸ばし、そして筋肉の強い緊張に頼らないで、屈筋伸筋の平衡状態を脚に作り後は靭帯に任せ、左足に六分位体重を乗せます。一足一刀の間合から胸を出して竹刀の先は責めは入ります。その時、足は滑り出した形で前に出ます。これは、左足に乗った体重が右足のつっかえ棒が取れた形で滑るように前に出て打ちまに入ります。相手も当然、微かな気配は察知しているので相手の胸もやや出てきます。これでお互いが打ち間に入ったわけです。しかし、こちらは重力を利用し体が前に滑り落ちようとする原理を利用していますから、相手が察知したい飛び込んでくる時の筋肉の活動電位の立ち上がりが無いので相手は反応できないのです。 これは、相手からみると急激に相手が大きくなるように感じます。 若し、竹刀が上で斬り結ぶ様な事になっても移動距離は相手の倍ぐらい動いてます。 先生と練習していると急に先生が目の前に迫ってきたような感覚になって打たれるときはこれです。 しかし、これが実行出来るには相手より気が上回っていないと出来ません。 相手は、私の竹刀に全力を傾け、本体の動きを見る余裕は有りませんから。 相手が上だと、そうか、そう来るか!と逆に見られます。 相手の心は静かですから見られます。腹を練る必要性がここに有ります。 相手は打ってこないで、竹刀で受けて胴に斬って取られます。 ここでも大切な事が有ります。 見られた、心でしまったと感じます、しかし潔く、見事な胴を打たれる様な面を打ちきることが捨てる修行です。 途中で胴を庇ったり打ちを止めたりするならば、最初から打たないことです。 相手が強いとここの修行をさせて貰えます。 二段ぐらい差のある相手にこれを実行して下さい。そして十分通用するようになると、自分が上の先生に逆にこれをやられていることが良く判ります。 そうすると、先生との練習で、踏ん張り所が見えて来ます。 その頃、同僚より半歩前進した感触を手に入れます。
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