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- 指導者の資質? - 西村雅興 [2007年6月2日(土)]
指導者の資質-2? - 西村雅興 [2007年6月2日(土)]
Re:指導者の資質-2? - 林の孫 [2007年6月21日(木)]



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指導者の資質?
西村雅興
2007年6月2日(土)
指導者の資質は何か?

道場で稽古をされている方々を見ると、本当に無駄な努力をされている方が多い。
指導者も剣道の基本動作の成り立ちを、指導の方法、研究、工夫が全く無い場合が多い。

本格的な剣道を身に備え、立派な剣風で、指導力にすぐれた先生に指導を受けた方は、その先生の人柄と剣道を無意識にすり込まれていく。
将来、剣道を続ける続けないにかかわらず、剣道理念を身に付けた人生を歩む。
これが剣道なんだと思う。
西村も京都で原田源次先生とお会いして、毎年1回でも京都で先生と竹刀を交えたいと思った。
そして、10年ぶりに剣道を再開した。
「先生と稽古をしたなあ!」と40歳で思ったのだ。
西村もリバイバル剣士です。
剣道は人生の道を正しく誘導してくれ、健康にも、趣味としても楽しませて頂いている。
そして、20年以上剣道をしている。

指導者の責任は重い!
息子は中学時代は剣道部に入った。
息子から部活の話を聞いてはいた。
一年生は早朝に登校し先輩の防具や剣道具の乾燥をする。
試合は一年生が選手の防具を担いでいく。
ある意味、厳しい様だが、西村的には何か違和感があった。
授業の正課に剣道がある珍しい学校だ。
授業の剣道の先生は外部からその指導に来るプロの様だ。
7段になった年齢から推察するとそう思う。
この先生が部活の面倒を見ておれば、息子はずーっと剣道をしていたと思う。
残念ながら、部活の先生は学校の先生だった。
一度試合を見に行った。
先生の審判ぶりも見せてもらった。
生徒の試合ぶりを見た時、ガッカリした。
剣道の基本を教わっていないのだ、いや先生が教えられないのだ。
先生の審判ぶりも冴えなかった。
息子が剣道部を辞めると言った時、さもありなんと思った。
息子は剣道ではなく、先生に幻滅をしたのだ。
息子はその後、極真空手をやり、イギリス留学中は空手とラクビーをやってきた。
私影響か、武道に興味があるようだ。

私の経験では「あなたは教えない方が相手の為になる!」と言いたい人が、好んで教えている場面を良く見受けられる。
『下手の横好き。』は、本人個人に止めて欲しいと叫びたくなる。
本当に悲劇的な場面だ。
そうかといって、強いだけの先生は弟子を殺してしまう。
剣道の指導が好意に甘えて行われているからだろう。

松風館道場は違う。
岩立先生が剣道道場の経営者とし、指導者としての両立をされている。
稽古の仕方、その後稽古をした全員に一言ずつ噛んで含めるように話されている。
多くの人が関東近県から集まるわけだ。
最高の剣道家が細心の気配りで指導をしている。
初心者から八段合格者にまでその指導は及ぶ。

西村が多摩ニュータウンに一年間いたときのことだ。
身体のを動かしたくて稽古に参加させて頂いた。
体育館はピーンとした緊張感にみなぎり、お子様の動きは素晴らしかった。
先生の腕前はやっとこ五〜六段と言うとこだろうか。
その為、先生との稽古は遠慮をした。
強い弱いは多分に先天的なものがあるのでいかしかたがない。
しかし、指導力はその先生の人柄そのものだ。
その指導力は、そこのお弟子さんに遺憾なく発揮されていた。
それも60〜80人以上の生徒全員に生かされていた。
ザーと見渡すと、目に飛び込んでくる人が10人いた。
先生が、この子達に稽古をつけてください下さいと10人選ばれた。
西村が先ほど眼に適った10そのものだった。
見事な基本打ち、懸かり稽古、どこを取っても申し分ない懸かり方だった。
ここのお弟子さんは幸せな人達だ。

原田先生の言葉。
中学時代の剣道の先生は強い先生ではなかった。
しかし、打たせ方は上手かった。
弟子に打たせ打たせて指導していったのだ。
指導者として素晴らしかった。
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指導者の資質-2?
西村雅興
2007年6月2日(土)
居合をしていた時だった。
「西村君刀はこのように天井を引っかくように振り下ろすんだよ。」と言いながら見本を見せてくれた。
どう考えても不自然だった。
それは斬れる、それでは斬れない・・・と居合仲間で論議している。
斬った事のない先生方の論議だ。
西村は実証主義です。
あるとき、抜刀術の大会を見に行った。
そして、田辺哲人先生に手ほどきをしていただいた。
斬る!とはこうすれば斬れると判った。
切り口を見れば一目瞭然だ!
実際の斬り方を教われば斬れるのだ。
論議の必要はないのだ。

初老の剣士がいた。
彼は目の前で形を披露し、その位置に物を立て型通りに動き見事に斬ってしまう。
どうも一般的に言われている居合と動きが違う。

林邦史郎先生(若駒会会長・殺陣師・NHK大河ドラマの殺陣指導者)
一時期、東京の小太刀護身道の副会長を一緒にしたことがあった。
彼の出したビデオを見た。
彼は人を置いて芝居の殺陣を演じる。
そして、その位置に物を置いて、同じ殺陣で全部見事に斬ってしまう。
そこには引き斬りだけでなく、押し斬りも披露されていた。

両者とも、刀の操法が斬る動きをしているのだ。

あるビデを見た。
その先生は千回見事に斬った。
一度もミスをしないのだ。
凄まじい!の一語に尽きる。
お弟子さん達はそれなりに立派に斬っていたが、失敗も多かった。

現代の居合の試合にも、引き分けならばその前の試斬の評価をもって白黒つける。
空手の試合ではそのような競技がある。

斬れる居合!と言うが、斬ってみないと話にならない。
居合修業の精神は違うところにあることは西村は知っている。
当時、居合の高段者が田辺先生から、通信教育を受けていた。
剣道の高段者はおおむね初めての場合は切れないで、頭を掻く。
全くの初心者の女性に刀を持たせ斬り方を教えると、スパッと斬る例が多い。

今思えば、あの先生には居合を教わらない方が良かった!
西村の感性は正しかった!
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Re:指導者の資質-2?
林の孫
2007年6月21日(木)
祖父を褒めてくださりありがとうございます。

とても嬉しいです。
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