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- イチロウ盗塁の秘術 - 西村雅興 [2008年1月6日(日)]
膝抜きの術! - 西村雅興 [2008年1月14日(月)]



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イチロウ盗塁の秘術
西村雅興
2008年1月6日(日)
イチロウも【膝抜きの術】を使って盗塁!
【浮き腰】を使って安全に。

先ほど、テレビでイチロウが盗塁の説明をしていた。

重心の位置の話であった。
一般的には重心を低く取る方がダッシュが効くと考えられている。
高いと蹴る位置まで重心を落とさなくては行けないから無駄がある。
低過ぎると身体は上の方へ蹴り出さなければならない。
私の場合はこれぐらいが良いんです、と言って重心の位置をやって見せて、動いて見せた。

彼の動きはまさに【膝抜きの術】そのものだった。
動き始めの瞬間、右膝を抜く。
体が右に倒れようとし重心が右に落ちかける。
その瞬間に左足で押し出し素早く動き始める。

倒れかけた人を押し倒すのは簡単だ。
すでに右に倒れかけた体をさらに右に押すのは簡単だ。
初動においてほとんど力を必要としない。
通常の盗塁は重心を一瞬、体の中心から左足に蹴る支点を先ず求める。
それは重心の左移動をし、それから急に蹴って右に動かす作業になる。
重心のキャッチボールをする力の大きな力の無駄をしている。

イチロウは武術的身体動作の【膝抜きの術】を見事にしていた。
初動に【重心の滑落】を使う武術の大原則を実施していたのだ。
桑田が武術化に【膝抜きの術】を教わり、初動のエネルギーに【重心の滑落】を使い再起した話は皆様御存知と思う。
バッターが期待する一般のピッチャー動きの予測に反するのでタイミングが取り難い(初動の筋肉の動きがマイナスから始まるから)、桑田自身は初動の筋肉は使わないし、前方に倒れかけてからの前方への押し出しであるから、筋肉に無理がかからない。

剣道ではヒカガミをしっかり伸ばし、身体をしっかり張った状態。
この重心の位置だと動き始めに床をとらえる為に一瞬重心を落とし、さらに左に支点を求めて蹴る状態になる。

西村しっかり張った状態から、少し身体を静めると同時に体の張りを抜く。
後は右足の膝抜きをすれば良い。
さらに程よく緩んだ身体は一瞬に伸展動作へと変われる。
これが予備動作終了状態なのだ。
いつ膝を抜くかは、相手との関係でさらに緩めていて、相手が引き金を引くのを待つだけだ。
それは相手の動きに身体が反射的に動かす。

イチロウはまさに面を打つ予備動作終了の状態で投手を見ている。
後は動きの引き金は投手が引く。
イチロウの身体はそれに反射的に動くだけなのだ。
剣道のタメの効いた状態で面を打つのと同じ原理だ。

イチロウの盗塁成功の秘訣は武術的身体動作にあったのだ。

さらに付け加えるならば、【浮き腰の原理】を使っているので、瞬時に一塁へ帰る事も出来る。
膝を抜いた方へ一瞬に動く事が出来る方法をとっている。

これは100メートルランナーで、スタートの時、蹴り足の後ろ足に意識を置くより、前足の膝と手を抜くと前に倒れそうになる初動を利用して、倒れない様に体を立てる後ろ足の反射を利用する。
これが武術的スタートのなのだ。
彼の武術的スタートは成績に貢献しているのだ。

結局は皆同じなのだと理解されれば、普通の人より武術的身体動作の異次元へと進める!
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膝抜きの術!
西村雅興
2008年1月14日(月)
『古武術に学ぶ身体操作』
甲野善記(こうの よしのり)著
岩波書店

皆様、一度ゆっくり読んでみましょう。
武術的身体操作の基礎が解りやすく書いてあります。
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