最近の2回の稽古
道場に行くが疲れがあってシャキッとしない。 若手の実業団の選手と稽古をした。 前回の時、もう少し本気で剣道をしないとこちらがその気にならないと言った。 その後、彼は当てるだけの剣道から本気で面を取りにきた。 相手が本気になると西村の体は勝手に反応する。 その後の稽古は相打ちから、全て西村の面は入った。 帰り際に、試合用の稽古はそれでよいが。前向きの稽古をしないとワザワザ七段と稽古をする意味がないよと伝えた。 二回目の稽古である火曜日は、彼は本気モードでやってきた。 100%西村の打ちが入ってしまった。 相手の気合に西村が反応するのだ。 稽古の終了後、通常は皆様挨拶に来られるのだが彼はいなかった。 礼が終わってしばらくすると水を飲んできたのか、道場へ入ってきた。 西村は彼の方へ近寄って行って彼に言った。 「稽古の後の挨拶が出来るようになると、剣道も上手くなるよ!」 そう言えば、前回も挨拶抜きだった。 彼は竹刀競技を教わって来たが、剣道は教わっていなかった様だ。 武運と両親のしつけ等に恵まれ無かったのだ。 ゴルフの接待の時の青年とは全くレベルが違う。 この人も剣道か仕事で何かを気がつけば、豹変するのだが! 剣道がその切っ掛けになれば良いのだが! そう言えばこの会社の女性も同じような稽古をする。 しかし、彼女は挨拶をすることは知っていた。
帰りに、西村と稽古をよくする人が言っていた。 S七段なんかは彼にボコボコに打たれていましたね。 やっとこ七段は全く勝てない、それだけ強いのだ。 しかし、西村にはコテンパンにやられる。 これが地力のある剣道なのだ。 竹刀当てで七段を打てたと思う事が間違いなのだが、ボコボコに打たれる七段の腕にも問題がある。 剣道を通じて道を求める気持になって、初めて剣道になるのだが!
七段元立ちの稽古が終わってから面を付ける人達がいる。 互角稽古のみをしたい人達だ。 結構強い人もいるが、七段との稽古を避け、竹刀当てのゲームのみ楽しむ人達だ。 行く末が見えている剣道に終始し、一向に腕が上がっていない人達だ。 彼らの仕事もそうなのだろうと感じる。
五・六段の先生方、竹刀のみが走って腰が全くついていない人が多い。 竹刀で打とうという意識が強いのだ。 熱心に長く剣道をしてそれなりの段になったのだが、するべき修業が抜けているのだ。 基本打ちが体に染み込むまでの稽古をしてきていない。 しかし、西村の忠告に耳を傾けた瞬間、見事な面に豹変する。 それは足なのだ。 『足を思いっきり前に出せば、手は勝手に動く!』 これに気がつけば良い。 しかし、しばらくすると足を出さない以前の打ちをしている。
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