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- 全剣連合同稽古会9/1 - 西村雅興 [2011年9月2日(金)]
その後 - 岡本 徹 [2011年9月19日(月)]
Re:その後 - 西村雅興 [2011年9月26日(月)]



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全剣連合同稽古会9/1
西村雅興
2011年9月2日(金)
全剣連合同稽古会9/1

今日は岡本先生が来るという・・・楽しみだ!

早めに武道館へ行く。
いつもの控え室で先生はすでに着替えをすまされていた。
顔の艶も良くお元気そうで安心した。
ところが前日ヒラメ筋を少し痛めたと聞く。
先生目当ての強者に今日は何人の稽古になるか分からないとその旨を伝えておいた。
二人目が終わると、先生が今日はこれ以上出来ないと合図をされた。
意味が分からなかったお二人くらいが並んだままだったので、先生はお相手をされた様だった。

原田先生:今回稽古が出来なかった先生方には申し訳なかった。
     次回必ずお返しの稽古をいたしますと言われていました。

西村先生
今日の全剣連の合同稽古会ではご指導有難うございました。
先生には原田先生のご様子を見るお役目もあったと思いますが
完全に「個人レッスン」になってしまい
有難かったですが、反面、申し訳ない気持ちでもあります。

正に「磯ちゃんと指導稽古から」にお書きのことを
実演で教えて頂き、文章からではわかりにくかったことを
体感できましたことはとても有意義だったと思います。

今日のお話しと実技のご指導は自分が今まで意識してきて
やってきたことと随分異なる部分もありますが、
納得できる本質的なことと思っています。

どこまでできるかわかりませんが、
自分なりに、意識・努力して、単に地稽古して
汗を流すだけでなく、もう一段階、剣道の質を変える気持ちで
続けていきたいと改めて思いました。
先生とのご縁も長くなりますが、今日この日がまた
別の意味での「スタ−ト」になったと確信しています。
本当に有難うございました。
また、今後も宜しくお願い致します。


今日の楽しみは岡本先生への指導稽古だ。
七段をとっても、なお西村と稽古を望まれる肩は少ない。
その意味で謙虚で熱心な先生だ。
この様な先生は珍しい。七段を取ると西村との稽古は避けたがるのに。


さて、階段下の広場で剣道の イロハを話した。
高段者になった人は既に知っておかなければならない事だが、実際はそうはなっていない。
剣道を武術的に生理学的に機能科学的分析をした研究がないからだ。
何とはなしにやっている動きが、武術的な竹刀を持った身体動作にかなっているかをお話しした。

まとめ

構えの左拳の納まり位置
両手をタラリと落とし、ソーと竹刀をただ持つ。
そうすると左腕は胴にそってしっとりと触れている。
右手はソーと竹刀を上から持つと右の肘まで胴に触れている。

足、脚、腰の備え
足は二足歩行の右足がまさに左を超えて10センチくらいの位置で止める。
二足方はこの右足が前に出るとき、前傾から倒れ込もうとする。
この姿勢を保つ程度の軽く蹴る。
この繰り返しで、最小の筋肉の使用で二足歩行が出来る。
歩くだけならこの様にひかがみが伸び切っていても良いが、剣道では一瞬に強い前進が要求される。
そのため、膝に軽くタワミを作り、床を蹴るけ蹴りシロが必要だ。
実際には伸び切った身体をやや沈めて構える。
(先生の構えの足は右にやや重心が乗り、そのまま蹴ると左足が跳ね足になるか、蹴りシロを作る為に一度体を下げる必要がある。
この体を下げる無意識の予備動作を相手に察知されれば見事にやられる。)
出来れば四分六で左足に重心を置く。

さて小胸を出す意味を伝えた。
左拳は体の前進する力を大幹から肩に伝え左拳を押し出す。
右手が緩め手だと、竹刀の重さの中心を支点に回転運動をするので、自然に竹刀の先は上がる事になる。
【竹刀は身の内で操作をする】
身体の力が十分に伝わる範囲で操作をすれば、力はほとんどいらない。
しかし、実際は出来るだけ早く当てたいとの思いから、腰の大幹の力が手に伝わる前に両手が体から離れ、竹刀をよいこらしょと右手の上腕二頭筋、無理をして三角筋を使っている。
ほとんどの人がこのように、軽い竹刀を重く扱っている。
この時、肩甲骨を寄せておくと肩の前に出すシロが稼げ竹刀の押し出しが
大きく出来る。

その後は話す時間がなかったが、押し上げた竹刀を左手が下がり竹刀を引き落とす、この時右手が強い押し手になる。
左拳は左脇に腕を締め込みその拳の位置は鳩尾(みぞち)の方へ引き寄せられ、右手と相まって巾着絞りになる。
写真では左右の手が伸び切った手本が多いが、これは間違いである。
スーッと両肩が前下内方へ落ち両脇が絞られ身体の力が竹刀に十分伝わる。いわゆる【胸を使った打、と手の内】になる。
最後は中指の第二関節をグッと伸ばす様にすれば、竹刀を持つ手首はロックされここで力をロスする事が無い。

さて、竹刀の動きは身体の質量の動きの反対の動きをする。
体が上がろうとすれば竹刀は強く引き落とされ、ムチの様に早い動きになる。頭を後ろに引けば竹刀は早く前に前進する(頸反射)。

丹田:身体の空間的機能中心である。
身体はここを中心に足の方向に伸び、床がある為に前進力になる。
丹田を中心に上体は伸びる この力が竹刀に伝わる。
重心の移動、丹田の移動が常に離れない動きが武術的身体動作である。
意図的にこの二つを離す。
重心を前に落とす(重心の滑落)と丹田と一致させようと起立筋が自然に補正する。
これを使えば身体は勝手にスムーズに自然に前に素早く動く。
この時、頭の指令は関与せず身体が勝手に二足歩行の原理で動く。
蹴りシロがあるので一瞬の瞬発力になり鋭い動きとなる。

妻から「お風呂に入れ」と指示されたので、後は続き・・・

原田先生から一言
「素直な良い面を打つ。打つ前に躊躇がある。」この二点でした。
この躊躇の意味を次回解説いたします。
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その後
岡本 徹
2011年9月19日(月)
西村先生に詳しくご指導いただいてからもうすぐ3週間になろうと
しています。前回は本当に有難うございました。

この間、相変わらずなにかと雑用が多く、稽古はあまり
出来ませんでした。
そんななかでも、毎回、教わりましたことを意識して稽古しているつもりですが、なかなか上手くいきません。
逆に、変に考えすぎるのか、一瞬迷ってしまい、
反応が遅れるような感じで、打たれることが
多くなってしまっています。
(すぐに出来ることではないとわかっていても
手ごたえがあまりなく悩んでしまっています)
面を付けた稽古が出来なくても常に「イメ−ジ」はしているのですが、
どうもそれも上手く反映されていません。
もっといろいろ考えずにどんどん稽古すれば身につくのかもしれませんが、
時間的にも今はあまり取れず、なかなかそうもいかない日々です。

先生の書き込みのなかでは、大抵皆さんが言われたことをすぐに吸収し、良い方向に「変わってしまう」方がほとんどのようですが、
どうも自分は今回はそうはいかないようです。

もう少し悩みながら試行錯誤してみます。
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Re:その後
西村雅興
2011年9月26日(月)
『逆に、変に考えすぎるのか、一瞬迷ってしまい、
反応が遅れるような感じで、打たれることが
多くなってしまっています。』
打たれることを気にしているのが問題です。
相手に反応しては遅れを取ります。
相手に反応させるのです。

先ず足で1の動きで先をとり、相手に1に2の動きをあわせ、3まで動いて、相手に345678910と
動かし相手を呼び込む、すると45678910の時間の分だけ余裕が生まれます。
高段者の元立ち捌きはこの余裕から生まれる。
一緒になって打ってしまうと、先に大きく体を出して思い切り打った方が勝ち。

『一瞬の迷い』捨て切っていないから迷いが生じる。
打たれたくないから打にいってしまう。
相手に打たせれば良いのです。
剣道の一番難しい所です。
だから・・・十分に勝てる相手から先を出して呼び込んで捌くを練習します。
相手に力があると、先生の悩みの世界に入ってしまいます。
もし、相手が凄く早ければ受けることはせず、相手の太刀筋をしっかり見ます。

数回見れば、次に捌くは簡単です。

岡本先生は今、剣道の深遠なる世界への入り口に立っているのです。
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