最近女性が懸かって来る。 女性にしては立ち筋鋭く、おそらく試合にも強いに違いない。 彼女の頭にある剣道をしていると六段は夢の又夢に終わってしまう。 真っ正面に打ち込んで来ないのだ。 相手にぶつかる遠慮がある剣道だ。 これをしているかぎり六段は夢なのだ。 彼女に言った「貴女の剣道はなかなか強い。しかし真っ正面に斬り込んで来ない剣道は『いわゆる婦女子の剣道』でしかすぎない。真っ正面に斬り込んで、相手が正面に居れば、そこで体当たり、すかさず体勢を立て直してさらに面に斬り込む様に」 何と何と!彼女はその通りに打ち込んで来た。 打ち込みに覚悟が有り強い打ちだった。 彼女はすかさず体当たりをして、面に斬り込んで来た。 西村が期待した以上の面打ちだった。 西村にこの稽古をして居れば六段は簡単、七段も確実だ。
この女性の身体特性は素晴らしいものが有る。 しかし、相手への遠慮や剣道への理解不足が上達の足踏みをさせている。 ほとんどの人がこの無限地獄に陥っている。
さて、七段合格へ指導をした先生。 先日見たときは七段合格のときの剣道ではない。 六段半と言うところだろうか。 それで、チョッと注意をした。 あのときの足の攻め、鋭き斬り込みを思い出す様に・・・・と。 昨日、何と七段合格時の時の面打ちをしていた。 それも八段の一次に受かった事のある元立ちに、十分に肉薄した稽古をしていた。 あれ!化けたな! 後で、「西村が見ているから今日の良い稽古をしたの?」 彼は西村が見ていた事は知らなかったのだ。 「前回注意を受けて、自宅に帰り自分の注意すべき事を紙に書きとめた。」と言った。 これだけで見事な剣道家へ復帰した。 剣道と言うのはこのようにあっと!言う間に変わる事を理解をしておくことだ。 西村はその人の良さを阻害している要因を取り払う事で成長を助けている。 しかし、多くの剣道家はこの指導、忠告を嫌がる傾向が有る。 剣道はその人の人柄について上達する。 ただし、人が良すぎると(男の意地の張り合いに)遠慮をした剣道になってしまう。 これも注意すべき点なのだ。
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