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- 千代田火曜稽古 - 西村雅興 [2016年6月22日(水)]
Re:千代田火曜稽古 - 江戸風鈴(江戸川の垂れネーム) [2016年6月24日(金)]
Re[2]:千代田火曜稽古 - 西村雅興 [2016年6月25日(土)]
Re[3]:千代田火曜稽古 - 江戸風鈴 [2016年6月25日(土)]
剣道の不思議解説! - 西村雅興 [2016年6月27日(月)]
Re:剣道の不思議解説! - 江戸風鈴 [2016年6月28日(火)]



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千代田火曜稽古
西村雅興
2016年6月22日(水)
残りの30分程度稽古をする。

素晴らしい身体能力はあるが、打つ前に竹刀を横に押さえてから打つ癖が有る。
何度注意をしても直らない・・・・!
しかし、昨日はちがった・・・・その癖を直して面に打って来た!
見事な面だった・・・・先日、注意を受けた事に気をつけて打ちました・・と言った。
ここに来るまで5年はかかってしまった。

若手で四段の青年。
身体能力は満点。
しかし、構えたあと直ぐに体を左に寄せる。
左に寄せた位置から右斜め前に進みながら面を打って来る。
これを直す様に言ったら、直ぐに直り100点の面になった。

さて、彼が面を打とうと相気になって来る、その一瞬前に西村の竹刀は相手の面を捉えている。
何度やっても西村の面が入る。
面を打とうと体を前進し、前傾し面を前に出して来る。
西村はこの一瞬を見逃さない。
内なる心が面を打てと命じる、その瞬間気がつくと面を打っている。
この内なる心に従って面を打つ。
この面はとっさに打つ面で、石火の打と言う。

感覚的には相手の拳と竹刀の先が実になって出て来る。
その時の前傾姿勢に頭も前に出て来る。
このときの面は完全に虚となる。
相手の竹刀がやや下から打とうとしているが(強い圧力を感じる)、
氏渇し、相手の咽から上は何か薄暗くぼんやりと空間が開き圧力が無い。
この薄暗い空間に西村の竹刀が吸い込まれる。
西村の圧力がその空間に導かれてしまい、結果として竹刀が面を捉えている。
だから、何度西村の面を打とうとしてもその一瞬先に面を打たれてしまう。
レフトがバックホームへボールを投げようと肩と腕を後ろに引いた瞬間に面を打たれるような感じだ。

着替えている時...ある人が西村先生にはすべて見抜かれてしまっているから打てないよ!と言っていた。
そうなんです!相手の心が身えるのです。
目でみず、観の目で見ているからです。
相手の心が手の平に乗るのです。
相手は大仏様の手の平に乗る孫悟空の様な状態です。
剣道はだんだん深い意識のレベルに入って行くと、そこは幽玄の世界です。
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Re:千代田火曜稽古
江戸風鈴(江戸川の垂れネーム)
2016年6月24日(金)
西村先生
昨日は稽古をいただきありがとうございました

火曜日に先生から教えてくださった「剣先を押さえないでスーッと入る」と「左右に動かず中心を取って真っ直ぐお相手に正面衝突の気概で面を打つ」この2点だけを気をつけて他の先生方にもお稽古をいただいたところ、明らかに今までとは違う打ちができました。

さすが西村塾です

まだ合気については勉強中で、わかるような。。わからないような。。

また昨日は私の後に西村先生に稽古をしていた女性の剣士の「攻め勝ってからは慌てず、大きく面を打ち、ゆっくり収める」について私にも解説いただきました。

いまだ「攻め勝っている」という状態が今の私のレベルでは良くわからず。。。どんな場合でも急いで面に飛んでしまっていると思います。
その女性は素晴らしい大きな面を打っており良い見取り稽古となりました。

私は現在、三段で今年の11月に初の四段審査をひかえております。
40歳代になってから剣道を始めたので段位は低いですが、目標は七段です。
今後もよろしくお願いします。
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Re[2]:千代田火曜稽古
西村雅興
2016年6月25日(土)
驚いた!・・・五段くらいかと思っていた。
たいした身体能力です!

西村の教える事は姿勢、攻め入り、相手の動いた所(攻めかった所)を打つ。
攻め勝って相手が頭を差し出す所を打って取る(打ってあげる)。
西村は貴方の攻めに負けて、打とうと頭を出そうとする・・・ここを打ってもらいます。
攻めは入りの妙は順次教えて行きます。


丁度!良い見本を女性が見せてくれましたね。
彼女は素直に技を身につけました。
なかなか素晴らしい面を打っていたでしょう。
勝った後まで速く打とうとするから腰が残ります。
どうしても早く、速く打つ事に気が焦ります。
この焦る心を鎮めるのが剣道の修行です。
打ち合い勝つ事が剣道の様に思っていますが、焦る心を鎮め、相手と対峙して肚を練るのが剣道本来の修行です。
そう思って稽古をしてください。

最終的にはこの方面へ進んで行きます。
※「剣の秘奥は、敵を撃たんとする心からは生まれぬ。
 撃たんとする心を捨てたとき、はじめて、撃つ事ができる。
 申さば、おのが心の陰に在るものが、剣の秘奥を生む。」。
 目覚めた愛洲移香齋は、豁然として悟ところがあり、おのが流儀を、陰流と名付けた。

次は足の構え、左手の納まり、脇の締まり・・・等を教えます。
これが身に付くと次は攻め入りの極意を教えます。
貴方の身長だと『原田流面打』を教えるには最適です。
癖がつく前に素直な面が打てる様に指導します。

先輩に70才で七段に合格した杉山さん、78才で合格した小林さんがいます。
貴方も間違いなく七段まで行けるでしょう。
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Re[3]:千代田火曜稽古
江戸風鈴
2016年6月25日(土)
西村先生
コメントありがとうございます。
年齢は48歳なので身体能力というか・・・バテバテです(笑)

西村先生は普通の先生が教えてくれない?というか。。。説明することが出来ない??ことを教えてくださる先生です!

剣道は不思議なもので、どんなに早く動いても西村先生をはじめ上の先生の手のひらで転がされてしまいます。

なぜ??
わからないけどそれが魅力です。

お許しいただけるなら『原田流面打』ご教示ください!
がんばります
今後もよろしくお願いいたします。

佐野(江戸風鈴)
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剣道の不思議解説!
西村雅興
2016年6月27日(月)
『剣道は不思議なもので、どんなに早く動いても西村先生をはじめ上の先生の手のひらで転がされてしまいます。』

何故??  そうなんです!剣道が他のスポーツと違うのはここなんです。!

心技体と言いますが、身体能力の優劣、鍛錬が最初に来て、次に技から理合になって行きます。
技のところで人間の生理的機能が十分に発揮されれば終了です。
これは人間科学の世界です。
◎目で見て脳が判断をして筋肉に指令をして体が動き始めるに は0,2秒かかります。
脊髄反射は100分の1の瞬時に反応します。
相手に先を懸けると相手は0,2秒で反応します。
こちらは100分の1の反応ですから200倍早く反応が出来るのです。
◎体重を動かすのにはどこかに支点を置いて、そこを基点に筋肉で押し出します。
ここで重要なのは慣性の法則です。
停止しているものを動かすには、初動に大きな力が必要です。
一瞬に動かそうとするとその速さに比例して大きな負荷がかかります。
足の前後の中央に重心を置いていると、動き出す時には後ろ足に重心をかける必要が有ります。
これを重心のキャチボールと言います。
一度体の重さを後ろに向け、そこから又前に出すのは相当なロスです。
剣道の初心者は何時もこの動きをしながら、右足を出して前進しています。
日常生活ではこのような動きは致しません。
重心が中央からさらに前へ移動して、倒れそうになる前に後ろ足を軽く蹴ります。
ここには停止が無く、重心は動き始めているので慣性の法則は
既に破られています。
これを動かすにはわずかな力で動きます。
多くの人は慣性の法則に逆らって前に出ようとします。
剣道では体重を後ろ足に乗せようとする瞬間に入られます。
判り難いので例をあげまあす。
転けかけた人を転がすには簡単です、チョット押すだけで転んでしまします。
剣道も人間の二足歩行の原理で動きます。
生理的に最も無駄の無い動きをしています。

多くの剣道家はこの初動に体を前後にユスリ、体が前に出て来る動きを利用して、慣性の動きを破り、反動をつけて前進して面を打ちます。
打たせてもらっている場合は、これで上手く行きます。
しかし、相手からすれば打って来るのは見え見えです。
簡単に小手か胴に捌かれます。
打つと合図をして打って、打たせてくれる相手はいません。

初動は前足の膝をわずかに緩めると、体は倒れかかります。
腰当たり、丹田当たりの重心は前下方へ落ちかかります。
この時、慣性の法則は全く筋肉の力を使う事なく破られます。

ほとんどの剣道家の犯している大きな間違いは、後ろ足で蹴る事、筋肉の緊張を初動に使っています。
西村の動きは先ず膝を抜き、倒れかかる初動を使います。
筋肉の弛みから初動が始まります。
対峙している相手には、この筋肉の緊張の一瞬を見破られます。
だから、相手に合図をして打つみたいで、簡単に捌かれます。
西村の動きは筋肉の弛みがスタートですから察知されない。
さらに動き始めているものを動かすのだから力は最小ですむ。
ただし、足幅が広いと前に倒れてしまい、打つしかなくなるので、足幅狭くし、後ろ足が押し出すまでの時間的余裕を稼ぎます。
西村に面を打たれた人は気がつくと先生が目の前に居る。
風が吹いた様に面を打たれると言います。

まだまだ有りますがこれが技です。
武道的身体動作を身につける事が、『身体能力の優劣、鍛錬』の後に来ます。
現実的には武道的身体動作を使って剣道をしている人は少ないし、これを何十年かけてほんの少し身に付けているだけです。
武術は『重力の応用に尽きる』としっかり、肝の命じて練習すれば、他の人の十倍速く上手く強くなれます。

この辺りを少しずつ手ほどき致します。

永松先生に指導した面返し胴のところでも、詳しく説明しています。
過去ログで『重心の滑落』で検索すると、相当な量の話が載っています。
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Re:剣道の不思議解説!
江戸風鈴
2016年6月28日(火)
西村先生
解説ありがとうございます!

重心滑落につきまして以前より西村先生のホームページで勉強させてはいただいておりました。

しかしながらその時は注意して稽古するのですが、いつしか忘れてしまい我流の剣道になっていくのでした。。。

また、上の先生からいろいろご指導をいただくのですが、
それぞれの先生によってご指摘が異なり消化不良しているのではと未熟ながら分析しております。
結局は我流に戻ってしまいます。。。。

先生のコメントでやる気がみなぎってくるのと同時に正しい剣道の方向性が見えてきたように感じます!

現状、四段昇段を目指して昨年11月から通常稽古以外に毎日、江戸川土手でタイヤ打ちや素振りをしています。
さすがに疲れて休むこともしばしばですが。。。。

本日よりさっそく西村先生からご教授いただいた『重心の滑落』『打ちの初動』を意識しならイメージして打ち込みをいたします。

あわせて過去ログも再度読み込みいいたします(それにしてもありがたいほど、膨大な資料です )

今後もご指導よろしくお願いいたします!

江戸風鈴(佐野)
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