西村の咬合調整は簡単なのだ。 患者様と少しお話をし、顔を眺めると、患者様の皮膚は透明になり骨と歯だけになる。 それと筋肉の緊張の強い部分は少し茶色になっている。 相手の身体がここを調整して欲しいと赤のマークが浮き出て来る。 顎関節の状態も調整して欲しい方向を示してくる。 口腔内の直視診査、咬合紙を使っての診査、筋肉の触診、関節の動きの診査・・・は確認診査なのだ。 思えば約30年間寝ても覚めても咬合と全身症状に意識を止めている。 形あるものの診断は感性の世界で既に終わっている。 後は確認の作業でしかない。 西村には見えても(診得る・観得る)、ほとんどの歯科医には見えない。 西村から見れば明き盲同然なのだ。
ここまで書くと「え!ウソ!ほんと!」と言われるかもしれない。 西村の感性で診断した事を、意識波動で相手に調整をすると、相手の身体はそれに応じて反応をする。 オーストラリアからの帰りの飛行機で女性のチーフパーサと話をしていたとき、彼女の強い肩凝りと腰痛を感じた。 そこで意識で調整をすると肩凝り腰痛がかなり楽になった。 治療に来たいならばホームページを捜してお出でと行って分かれた。 佐藤博信先生の写真を見て口腔内の状況と身体の症状を正確に言い当て手紙を送った。その後先生は来院され、症状は消え、翌年明治村で四回目の優勝だ。
西村の剣道意識は歯科医として特別に咬合を意識したエネルギーの1/100にも満たない。 西村の100倍剣道に意識を投じた人の世界と比べれば、西村の剣道は彼らから見れば明き盲同然だ。 さらに、剣道での意識波動の強さやその感受性においても100倍強いのかもしれない。
長い前置きはさておく。 剣道家は攻めを研究し、相手を打つことに意識の大半を使っている。 剣道は相手との関係性、自分の中の二人との関係性のゲームなのだ。 あいてとの関係性の中から、自分の中の葛藤やさまざまな気付きを通して成長をする。 これが本当の剣道の効用なのだ。 西村もそうだが、ほとんどの剣道家は相手に対して意識波動を送って攻める事ばかりに熱心だ。 西村の今年の剣道の目標は 相手と十分に語らい、相手の意識をしっかり把握し、後は 身体の叡知に任せる。』 『攻めの剣道から、語らいの剣道への転換』なのだ。
攻めと攻めとの語らいから、相手の微妙な攻め返しさを察知して事が進む。 攻めずにボーッとした瞬間、、相手がしめたとばかりに反応する。 ・・・・等々の研究を進めてみたいと思っている。
本業においては、先ず患者様に出会った時は、相手の能動的態度・発言、ノンバーバル(非言語的)な情報を、共感的受動的態度で接し相手を把握するとこから始まる。 ここの受動的感性が今の西村の治療成功の秘訣なのだ。 しかし、剣道においては西村は能動的態度・攻めの部分のみが先行している自分に気がつく。
剣道が名人の世界への扉を開く秘訣はここに有るようだ。 少なくとも、六段を取得すると次へのステップの大きな課題だと思う。
先日八段を取った先生が『戦わずして勝つ』の心境が大切なのだ。 『鞘の内で勝負が決まる」・・・世界なのだ。
原田源次先生は始めから終わりまで緩い攻めの流れにある。 相手の反応に耳を傾け、後は身体が反射的に動いている。 『神妙剣』の極意なのだ。 始めから終わりまでの攻め・・・足・体が前に出ていく 反射・・・手が勝手に動く 『手は勝手に動くわなあ!しかし、足はそうは行かない。』 足は自分を捨てきらないと前に出れない。 攻めはいる前の『死ぬ覚悟』なのだ。
今日書いたことを、今日の剣道で早速実践だ!
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