攻めの決定的ヒント
事理相忘から 『打つな下がるなとどまるな行くも帰るも知るも知らぬも』と云う歌がある。 打っていく機会を十分に作って出て行かなければ行けません。 作ってじゃ遅い。 そこで、私のやっていること。
1-足を出しながら打っていく。 剣道形からヒントを得た。 剣道形では右足を出しながら打って行くわけです。
2-膝が指の先にかかったらその重心を抜かないと打てない。 重心がどこまでかかたら足が抜けなくなるか。 親指の付け根。 そこまで重心が抜けるまでには打てます。 ですから、膝を自分の親指の付け根までゆっくりと出していく時間に相手の人は動いたところを察知し、打ってくる。 そのところを動いた状態で打つ方が早い。 そしたら打てる。
3-頭をずーっと出していく。 そうすると身は懸かりになったらダメだといいましたけれども足との関係がありますけども、自分の重心 を爪先にかからないようにして頭を出します。 あんまり早く出すとダメなんですけどゆっくり。 相手は動いたのを察知して打ってきますからそこを打つ。
4-右足を出したら、右足に力を入れます。 さっき言った指の先に力が入ります。 右足を出しても右足に重心を移動させません。 しかし、相手は動いたと思って打って出てくる起こりを右足に重心がかかっていませんから抜いて打つことが出来る。
どうですか! 西村がいままでいっぱい書いてきた内容と同じです。 天下の剣士、岡憲次郎先生の言葉を書き写しました。 先生が『攻めは構えの中にあり。』と一言で言われると、禅問答のようになりますが、この様な説明があると、あるレベルの高段者には十分理解が出来ると思います。 岡先生は元々教育者なのだ。 難しい事を平易な分かりやす表現で説明してくれる。 原田源次先生も同じく、教育者なのだ。 やはり説明がわかりやすい。 賀来先生はたたき上げのプロの剣道家だ。 先生の禅的言葉を理解するには、鋭い洞察力と感性と理解力が必要だ。 しかし、自力でその言葉を理解すると身に付くものも大きい。 『百錬自得』の世界に近い。 西村はどちらかと言うと、十分な説明と科学的らしく頭が理解しやすい形で説明するタイプだ。 比較的、頭の良い人には課題と説明の両方を提供しているつもりだ。 チョット親切過ぎるかな・・・と反省もしているが。
剣道家は言葉が短く表現しますので、聞く方からすれば理解が難しい。 前にも書いた岡先生と西村の攻めの話も後説明してくれると良くわかる。 岡先生に『攻めは構えの中にあり。』と言われた時は、西村にはこの攻め入る動き間での意味を聞いていませんから、チョット返事に困った。 逆に、西村が言った『攻めはイメージだと思います。』と言った、潜在意識をも動員し、自分の身体を無意識下でコントロールし、相手には意識波動で気を送り相手の意識と身体に影響を与える話と実演ををすれば分かってもらえたと思う。
西村の意識波動を受ける感性を原田源次先生、賀来先生、佐藤博伸先生、永松陟先生に実際に試してみた。 皆様、ずば抜けた感性の持ち主でした。 多くの剣士に実際やってみました。 この感性の高い人は七段になりやすい。 これが鈍い人はやっとこ六段で七段へは、相当年を取るまで頑張らないと難しい。 要は相手を察知するアンテナの感度が高いことが素質として大切なのだ。
ある精神世界のリーダーである三国さんと会った時、彼女が言った。 「先生から悲しみの波動が出ている。」 娘が風を引いていて、自宅に残して来たからだ。 彼女が西村の表情筋の無さ、背中が丸まっている(精神状態から来る身体の反応)から判断したのかそれは分からないが、彼女にはそれがピーンと分かるのだ。 「実は心配の波動」だったと思うが。 中小企業の経営者は感性が高い。 一歩判断を間違うと担保になっている自宅から根こそぎ銀行に持っていかれるからだ。 社会の中で、日々真剣勝負の世界で生きている剣士の皆様は、剣道の稽古においてもこの感性を発揮したいものだ。
西村は右足を2/3ぐらい出してから竹刀を動かす方法を教えている。 しかし、警視庁の稽古では右足はそのままで竹刀を振りかぶり、竹刀を下ろすときに右足を出す方法を教えている。 これが伝統的な指導方法なのだと書いてあった。 剣道の硬い人はこの様に面を打つ人が多い。 振りかぶってから右足と竹刀を同時に前に出すたタイプだ。 おそらく警視庁の基本の指導も最初の段階の指導で、その後は過酷な打ち込み稽古で、右足が先行してから竹刀が動くを身に付けさせるのであろうと推察する。 気剣体一致のない人は、三挙動の基本的面打ちのままで終わっている。 相手と対峙したときこの方法では全く役に立たないのに。 ・・・岡憲次郎先生のこの『右足から攻めは入りながら面を打つ。』をもう一度よく理解いて欲しい。 解決方法は親記事から『面打ち補正法』を参考にしてほしい。 さて、この様に教えることは出来ますが、何度も練習をして、十分に勝てる相手に実践をして磨いて下さい。
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