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- 千代田木曜稽古 - 西村雅興 [2009年8月6日(木)]



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千代田木曜稽古
西村雅興
2009年8月6日(木)
最近剣道への興味が薄れ、稽古をしたいと思わなくなった。
頭の中にもっと重要なものがうごめいているからだろう。
運動は毎日のアクアサイズで事足りている。
食生活の改善で今は92キロ台になった。
通常の体重から見れば15キロ減になる。
八段を取るのと100キロ切るのとどちらが難しか?と自問したことがある。
その時の結論は100キロ切る方が難しいとのことだった。

さて、今日は仕事は無し、キレーションにて血管の掃除。
私がある人の顔を見て、その話し方から『ヤバい!倒れる!』と思ったのは5月だった。
それほど回数を会っていないので、そのことを告げるにははばかられた。
しかし、10日前に倒れられた。
左の脳梗塞で右半身の麻痺なのだ。
西村には100%近い左右の倒れ方がわかる。

エクササイズと剣道の違いは本当に大きい!
剣道は自分のすべてを動員して事に当たる!
心と体の活性化にはやはり最適なものだ!

剣道の深遠なる不動智の『智』に至る方向性を持たずに剣道をしている人がほとんどだ。
剣道の極意は『竹刀で相手の頭を叩く・・・・の対極にあるのだ』
それだけに難しい。
西村とよく稽古をする大柄な二人は人柄もよく頭も良いので、剣道の技術以上にここを理解してくれる。
すると六段になったし、七段を脅かすまでに成長しつつある。
コツを教わり、コツを掴み、それに磨きをかけるのが最短コースなのだ。

七段元立ちが終わった後の互角稽古を見ていると、腕が近いだけに必死に稽古をしている。
しかし、その姿はいかにも当てたいの意識の権化となっている。
目指すべき方向はその逆にあるのだが・・・・その理解は難しいだろうあ!

今日、初めて見る長身の人がいた。
七段と稽古をしていたが、時に凄まじい面を放っていた。
剣道自体はまだまだ幼いが、身体能力の高さが目についた。
後で聞くと、年を取ってから剣道を始めたそうだ。
あなたの運動歴はと聞くと「器械体操』と答えた。
なるほど!体の全体のコントロールが良い訳だ。
こんな人を教えれば楽しいだろうなあと思った。
武道学園で稽古をしていると聞いた。
一年後はきっと素晴らし剣道になっていると思う。

今日稽古をした皆様はなかなか良い稽古だった。
残念なのは、打つ前に覚悟が出来ていない人が半分だった。
ここを指摘すると、とたんに素晴らしい面を打って来た。
面を打つのは竹刀で面を打とうとせずに、相手を突き切って通り抜ける・・・。
この過程で思わず竹刀が面を打っていた・・・・。
これの練習が剣道の面打稽古の必須条件なのだ。
西村が胸突きを見せると、手と竹刀は正面を打っているが体は半身に逃げている。
これは無意識がそうさせるのだ。
自分は覚悟を決めて突っ切る覚悟で面を打ったつもりなのだ。
しかし、目は西村の竹刀の先の攻めが胸に、突きに向いていることを見ている。
無意識の世界がこれを避けてしまうのだ。
つまり、覚悟は覚悟をしたつもりでしかなかったと云うことだ。
稽古の後で10分瞑想すると、この二つの心が見えてくる。
『打つ前に死ぬ』が出来ていなかったことに気がつく。
この辺りに意識を置いた稽古をすると、『剣道は動く禅、ダイナミック・メディテーション』になり、深い瞑想状態へと導かれる。
その究極に『智』が働く。
自分の中の自分自身の神仏に出会う旅へと誘われる。
これが剣道で得られる最高の喜びなのだ。

チョット難しい!が、感じる人はこの辺りに意識を働かせてほしい。
その第一歩は、捨てて体を前に出すことから始まる。
決して竹刀から動かさないことなのだ。
レスをつける



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