最近剣道への興味が薄れ、稽古をしたいと思わなくなった。 頭の中にもっと重要なものがうごめいているからだろう。 運動は毎日のアクアサイズで事足りている。 食生活の改善で今は92キロ台になった。 通常の体重から見れば15キロ減になる。 八段を取るのと100キロ切るのとどちらが難しか?と自問したことがある。 その時の結論は100キロ切る方が難しいとのことだった。
さて、今日は仕事は無し、キレーションにて血管の掃除。 私がある人の顔を見て、その話し方から『ヤバい!倒れる!』と思ったのは5月だった。 それほど回数を会っていないので、そのことを告げるにははばかられた。 しかし、10日前に倒れられた。 左の脳梗塞で右半身の麻痺なのだ。 西村には100%近い左右の倒れ方がわかる。
エクササイズと剣道の違いは本当に大きい! 剣道は自分のすべてを動員して事に当たる! 心と体の活性化にはやはり最適なものだ!
剣道の深遠なる不動智の『智』に至る方向性を持たずに剣道をしている人がほとんどだ。 剣道の極意は『竹刀で相手の頭を叩く・・・・の対極にあるのだ』 それだけに難しい。 西村とよく稽古をする大柄な二人は人柄もよく頭も良いので、剣道の技術以上にここを理解してくれる。 すると六段になったし、七段を脅かすまでに成長しつつある。 コツを教わり、コツを掴み、それに磨きをかけるのが最短コースなのだ。
七段元立ちが終わった後の互角稽古を見ていると、腕が近いだけに必死に稽古をしている。 しかし、その姿はいかにも当てたいの意識の権化となっている。 目指すべき方向はその逆にあるのだが・・・・その理解は難しいだろうあ!
今日、初めて見る長身の人がいた。 七段と稽古をしていたが、時に凄まじい面を放っていた。 剣道自体はまだまだ幼いが、身体能力の高さが目についた。 後で聞くと、年を取ってから剣道を始めたそうだ。 あなたの運動歴はと聞くと「器械体操』と答えた。 なるほど!体の全体のコントロールが良い訳だ。 こんな人を教えれば楽しいだろうなあと思った。 武道学園で稽古をしていると聞いた。 一年後はきっと素晴らし剣道になっていると思う。
今日稽古をした皆様はなかなか良い稽古だった。 残念なのは、打つ前に覚悟が出来ていない人が半分だった。 ここを指摘すると、とたんに素晴らしい面を打って来た。 面を打つのは竹刀で面を打とうとせずに、相手を突き切って通り抜ける・・・。 この過程で思わず竹刀が面を打っていた・・・・。 これの練習が剣道の面打稽古の必須条件なのだ。 西村が胸突きを見せると、手と竹刀は正面を打っているが体は半身に逃げている。 これは無意識がそうさせるのだ。 自分は覚悟を決めて突っ切る覚悟で面を打ったつもりなのだ。 しかし、目は西村の竹刀の先の攻めが胸に、突きに向いていることを見ている。 無意識の世界がこれを避けてしまうのだ。 つまり、覚悟は覚悟をしたつもりでしかなかったと云うことだ。 稽古の後で10分瞑想すると、この二つの心が見えてくる。 『打つ前に死ぬ』が出来ていなかったことに気がつく。 この辺りに意識を置いた稽古をすると、『剣道は動く禅、ダイナミック・メディテーション』になり、深い瞑想状態へと導かれる。 その究極に『智』が働く。 自分の中の自分自身の神仏に出会う旅へと誘われる。 これが剣道で得られる最高の喜びなのだ。
チョット難しい!が、感じる人はこの辺りに意識を働かせてほしい。 その第一歩は、捨てて体を前に出すことから始まる。 決して竹刀から動かさないことなのだ。
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