覚悟が出きる!
今日はの稽古で人は一瞬に変わる!をさせた。 Aさんは遠い所から土曜稽古に来られる。 次の段の合格を目指し、手に入れたい物が有るからだ。 回り稽古の後30分自由稽古がある。 そのときに、気を引き締めて懸かってくる。 彼が西村の稽古を見ているときは、見本的な面を打って見せる。 彼はそれを何とか物にしたいと思っている。
彼は打つ前に一瞬躊躇が有る。 彼は面に当てたいと思っている。 彼は打たれたが無しに打っている。
西村が 「俺が胸突きをする。 それを胴で打ち破って面を打て。 そうでないと、後ろに素っ飛ぶよ!」
西村が竹刀をやや低めに構え、胸板を目がけて体を入れて突きに行く。 彼は面に跳ぶ、まだ躊躇がある。 西村に胸板をドーンと突かれる。 相当な衝撃だ。 今度は人相が変わった。 西村が突くのが本気だと知った。 彼は覚悟を決めた。 西村の胸突きを物ともせずに、捨てきって面に来た。 その突進の素晴らしさ、竹刀を動かすタイミングの良さ、 竹刀に十分体の力が乗っている。 この場合西村は胸突きをしない。 相手の打ちを見事に面布団で受ける。 そして、彼は見事な面を打ちきった。 彼の初めての、覚悟を決め・捨てきった面だ。 今回は西村が面打ちのチャンスを作った。 今度は何のとか自分でこれを打つ番だ。 彼が切実に欲しかった物を一回実現した。 これを何度も繰り返し稽古をし、自分の物にすることだ。 この覚悟が永遠に出来なくて、しない当てゲームに何十年も終始している人が多い。 このような剣道には凄みが無い。 枯れた剣道に入る前に、凄みの有る剣道をしておきたい。
さて、この『覚悟』が出きると、相手と自分の間に『気』がぶつかっていることを理解できる様になる。 これが出来て、初めて『攻め』が何かが理解し始める。 彼はやっと本格的な剣道の入り口に立った。
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