ニシムラ・マジック
前に高校二回中退の24才の男性を再起させて、後は本人の努力で北大歯学部に入学し、今は歯科医を開業している話しを書いた。
今回も西村のマジックの紹介です。 長野から来院される女性の紹介で、ある御夫人が来られた。 噛合せの調整後、頭の中がスッキリし、体が軽くなり、体調が非常に良くなった。 鬱(うつ)傾向の強かった自分が明るく元気になったので、ひょっとしてと思い息子さんを連れてきた。
東京で予備校に通っているが、元気・覇気が無く、無表情でいつも寝ている状態だということだ。 いつも頭が痛いと言っているとのことだ。
西村は言った。 「頭の悪い人を良くする事は出来ないが、本来優秀な頭であればそれを回復する事が出きる。 風邪をひいて頭がボーッとしている状態を、湯上がりのさっぱりした爽快感の頭の冴えにすることが出きる。 一ランクか二ランク上の学校に受かるかもね。」
噛合せを調整すると、無表情な顔が一変して精悍な年相応の明るい笑顔になった。 付物が落ちた感じだ。 暫くしてお母様がお礼に来られた。 お母様が言った。 「お陰様で息子は変わりました。 先生所から帰る時には別人になりました。 受験勉強もはかどっているようです。 本当に有り難うございました。
紹介者の長野の女性が先日西村に言った。 「先生!息子さんを連れてきた彼女が凄く感謝をしていました。 『噛合せの調整であんなに変わるなんて信じられない!』と紹介者の私にまでお礼の電話がありました。 私は先生に救っていただきましたが、友人もその息子さんまで救っていただいて本当に有り難うございます。」
さて、この彼女は当初自分の都合ばかり言って、本気さが感じられないのでお断りした患者様なのだ。 二回目来て、泣いて頼まれたので治療を引き受けた。 今は彼女も私もハッピーなのだ。
西村の『噛合せマジック』が人の一生を変えることすらある。
この逆の場合。 葛西の近くに住まわれている方だ。 お母様が大学生の息子様を連れて来られた。 何事にも気力がなく、前向きの行動をしない。 色んな事をしたが変わらない。 先生の噛合せの調整で元気になるかと思い来ましたとの事だ。
噛合せは少し狂っていて、首も肩も凝っていた。 そこで噛合せを調整した。 明らかに筋肉が緩んだにも係わらず、彼は全く変わらないと言う。 次回も調整したが、全く変化が無いという。 首の凝り・肩の凝りは明らかに緩んだにもかかわらず。 三回目にお母様に言った。 「彼は噛みあわせや体の問題では無いと思います。 親子の問題だと思います。 そお母様が言った。 「そうですか、それでは一体どうすれば良いのでしょうか。」 と泣かんばかりに言われた。
良くあるケースだ! 一人息子が親に甘やかされ、誉められ、期待されて大きくなった。 しかし、受験という壁にぶつかって、自分の能力の限界の現実を見せつけられる。 これでは親の期待にそえない『惨めな自分』を見るだけなのだ。 この時、親に愛されないのではと錯覚する。 このとき、自分をもっと惨めにし、親の感心・愛情を手に入れようとする。 弟が生れたとき、お兄ちゃんが寝小便をしたり、わざと弟を泣かせて親に叱られる様にしむけて、親の愛情を手に入れる手段に似ている。
彼に娘が上智と早稲田に入った事を言ったとき、彼の返す言葉の響きにそれを感じたのだ。 「いい大学に入れていいいですね・・・・・。」 その後に彼は直接には言わないが、次の様な言葉が西村の胸に聞こえた。 「・・・・それに引き替え、残念ながら、僕は親の期待に添う能力が無いのですよ・・・」 これを感じたとき『親子の芝居』から手を引いた。
この『親子の芝居』は目に余る程多くある。 回りを見渡しましょう。
私もそうだったから良く判る。 義兄に世話になり、医師になると言って歯科医になってしまった。 そのため、義兄を見返したいと云うコンプレックスが歯科医院三軒、従業員125名、朝9時から夜9時まで年中無休と云う経営をしていた。 お金の苦労、人の苦労、経営の苦労、等の為に肝臓を壊し、二升飲んでも平気だった私が、一滴も酒が飲めないほどに体を壊した。 これを解決したのは一年間の自己啓発の『心の旅』だった。 死ぬほど辛い事をしている自分の心の奥を知らなかったのだ。 もし、兄と闘う自分を知らなかったら、気がつかなかったら、今後のこの記事を書いていなかっただろう。
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