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- 久にびさに竹刀を持つ。 - 西村雅興 [2006年11月30日(木)]
お会い出来ずに残念でした。 - そぶべい [2006年12月9日(土)]
Re:久にびさに竹刀を持つ。 - 熊 [2006年12月10日(日)]
心が変われば、剣道は変わる!!!!!! - 西村雅興 [2006年12月10日(日)]
Re:心が変われば、剣道は変わる!!!!!! - そぶべい [2006年12月11日(月)]
Re[2]:心が変われば、剣道は変わる!!!!!! - 西村雅興 [2006年12月13日(水)]



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久にびさに竹刀を持つ。
西村雅興 [HomePage] [Mail]
2006年11月30日(木)
今日は久々に竹刀を持つ。
前回の稽古は9月5日でした。

昨日をもって、従業員の数を半分にした。
週休を二日にし、仕事の時間を6時間にした。
西村の感性で、本当に西村を必要とする人を選択する。
治してあげたいと思う人しか治療の時間を取らない。
そんなわけで、今日はお休み。
午前中は血管掃除のキレーション。
お昼はフカヒレを食べてご満悦。
自宅に帰り、昼寝。
する事がないのでテレビを見て、風呂に入る。
ゆったりとした時間のあと、久しぶりに剣道にでも行ってみるか!
車で道場へ行く。
少し早過ぎたのでドアが閉まっていた。
前の本屋で時間を潰し、道場へ。

Sさんが2回の試験で七段に受かってしまった。
六段の時に面のコツを教えたら、アット言う間に六段に受かり。
何時も西村にかかってきている。
全く西村に歯がたたないのだが、熱心に面を打ってくる。
その都度修正をし、一本ぐらい快心の面を打たせる様にしていた。
この面が診査で出たのだろう。
彼の年齢では40人に一人位と聞いた。
相手に恵まれ、無心になってとっさに面がでた。
本人いわく「受かってしまった!」
西村に懸かってくる人は皆受かる。
避けている人は受からない。
答えは簡単だ・・・西村を避ける何かが有る!
指導稽古を受けるのを嫌がる人なのだ。
見栄が邪魔をするか、教わる事がイヤなのか、当てあいを楽しむ人達だ。
西村は打たせ上手なのだ。
良い感触を相手に教えてあげれば、勝手に身体にしみ込んで行く。
原田源次先生の少年の剣道指導は神業だ。
西村は昇段を願う人の動く打ち込み台なのだ。
西村の面を打った良い感触を手に入れれば試験は受かる。
原田先生は最後に西村に快心の一本を引き出してくれる。
それの達人なのだ。
西村はそれのおすそ分けをしているにすぎない。

さて、稽古はどうだったか。
一番先に面を着けSさんとお祝い稽古。
同じ段になったのだから、一応の腕の差は知っておいてもらいたかった。
10本ほど先に西村が取って、最後に良い面を打たせて終わった。
あらゆる打ちをしてみた。
面を打たせて胴に返す。
面を打たせて摺り上げて面。
面を打たせて摺り上げて裏から面。
攻め入って、動く瞬間に面。
足からゆっくり攻め入り、相手と相打ちからの斬り落とし。
面に引き出し逆胴。
面に引き出し、体を左に捌き胴。
スッと体を入れ、相手の手元が上がる瞬間に小手。
最近あみ出した攻め入り・・・右膝で相手を引き出す・・・面斬り落とし。
何でも出来る!
相手の心が見えれば!
申し合わせ稽古の様に見事に決まる。
最後に相手に気持ちよい面を1本打たせて終了!
問題はこの後、同じ七段の側に立ってしまうと稽古の機会がなくなる。
七段に引き上げると稽古に来なくなる!
寂しいが・・・まあいいか!
七段同士稽古をしているが、西村とはしたがらない・・・・これが剣道家なのだ!
この見栄が無くなれば、剣道による自己の確立になるのだが・・・ここが難しいのだ!

Kさん、西村の指導稽古をしっかり受け止めている。
お互いに攻め入ろうとするとき、Kさんは右足を一センチばかり浮かして体を進めている。
西村が小胸を動かした瞬間、すかさず面に来た。
腰の入った見事な面だった。
一番教えたかった事をKさんが見事にやってくれた!
嬉しかった!
本人も自分の打った面に大満足だ。
教え甲斐のある人だ。

普段は西村を避けている人が、今日はどういうわけか懸かってきた。
素質も身体能力もあるが腰が入っていない事が惜しい人だった。
今日はそこを指摘して打たせた。
見事に変わった・・・本人も変わった事を理解したみたいだ。
このまま行けば六段七段とスンナリ行くだろう。
竹刀当てゲームではない。
自分の全てを相手に真っ正面にぶつけながら面を打つ。
相手もそうすれば、当然激突だ!
車の最速での正面衝突なのだ!
ぶつかってひっくり返り脳震盪を起すかも知れない。
この覚悟があるか・・・剣道はここを問われている。
覚悟を問われているのだ。
ここで怯んだ方が負けなのだ!
この覚悟が攻めにつながる事を皆は知らないのだ。
覚悟は波動となって相手に伝わり・・・この時点で勝負は事実上終わったのだ!
ここが判れば、居合の鞘の内が判る。
人生の選択においても、何時もこの覚悟が方向を決める。
人生の成功者とそうでない人の違いは覚悟の程でしかない。
一つの選択は他の全ての選択を捨てる事なのだ。
その覚悟を問われながら人生を歩んでいる事を知っている人が人生の成功を手に入れる。
死に際に悔いの無い人生を迎える事が出来る。
剣道はこれのバーチャルゲームなのだ。

人生の選択をそう考えずに、剣道に逃げている人も多く見受ける。
寂しい事だ。

ある人に言った、西村に面を打つように相手に遠慮せずに、先生と思わずにどしどし面を打って見ろ。
打たせてくれるのだと思って打ってみろ・・そう言った。
その後、その人は七段にどんどん面を打っていた。
相手の七段、たじたじだった。
気持が変わればこんなに変わるのだ!
後で聞くと「先生に言われたように、相手が打たせてくれるものと思って、どんどん面を打ちました。」満足げだった。

今日の結論・・・前回よりも今日の方が剣道は強かった・・・心の変化が腕に出た。

次回はこれに関して『一本橋上の面の打ち合い』を書きます。
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お会い出来ずに残念でした。
そぶべい [Mail]
2006年12月9日(土)
先生、ご来館の由、只今知り残念な思いです。

当日は、会社でお世話になっている人が、50歳の若さでお亡くなりになり、お通夜に参加したため、稽古出来ませんでした。

人生は、はかないものです。

今ある自分、生かせて頂いている自分を如何に過ごし充実したものにするかが、重要であることを改めて知りました。

ところで、昨日は、所属する道場の稽古で大変良い感じがあり、
何か自分の稽古に変化があるのではという自分勝手な期待を抱いております。
是非、この点につき御来館の折に御指導頂きご指摘頂ければ幸いです。
宜しくお願いいたします。
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Re:久にびさに竹刀を持つ。
2006年12月10日(日)
西村先生。お説全く同感。
何時も良いお話。敬服の至りです。
大変良い勉強をさせていただいております。
竹刀で身体を叩く剣道。心で心を打つ剣道。
ハートに響かない剣道は、単なる棒振り。
それを自分に照らし合わせて、奥深く追求できるかどうか、
其処が分かれ目でしょうね。
良い剣道家と稽古を頂くと、打たれる前に勝負が決まっていす。そんな剣道が自分でもしたいと励んでいます。
まだまだですが・・・・・熊
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心が変われば、剣道は変わる!!!!!!
西村雅興 [HomePage] [Mail]
2006年12月10日(日)
『人生は、はかないものです!』
心の奥から何かを感じたら、剣道は勝手に変わって来ます!
その心の変化が剣道という動きに表れたのです。
その変化の程を稽古で感じてみたいと今から期待しています。


『人生は、はかないものです!』
人は死を意識したときから、本当の意味で生きていく。
それまでは人は永遠に生きているものだと錯覚している。
西村は父の死の床で、ら旋状になったお線香の火の番を朝までしながら、「徳川家康」の13巻の最後の巻、家康最期の瞬間を本を読んで明かしました。
翌日、お坊様の家族への最後に聞いたお経が体の芯にしみ込みました。
以後、西村の生き方はかなり強烈な人生になりました。
「死ぬとき、絶対悔いの無い最期でありたい!」
この思いでした。
28歳、歯科大二年生の時でした。
以後、人生の選択は命を賭けて決めてきました。
それから28年後、心臓に何かを感じ死を覚悟したときがあります。
その時、自分に問いました、「お前はこの人生に悔いがあるか・・・・無い!」
死を意識したとき、人生に悔いがなく、心が静かな自分に気がつきました。
死んだら妻に会えないのが寂しい!・・・だけでした。
西村はこの時を限りに、剣道修業は止めました。
死に臨んで静かな心に、さらに修業の必要があるとは思えなかったからです。
この時、西村が支えた人達が、今度は西村を支えて生き返らせてくれました。
その嬉しさで、三日間軽井沢の別荘でうれし泣きで過ごしました。
西村の天職を通して人を救う使命があると、真に気がつきました。
この一点で生きる決心を改めてしました。

さて、剣道が変わりました。
死に臨んで静かな心を持っているのに、堅牢な防具を身にまとい、それに相手が竹で打ちに来るだけなのに心が動くわけが無い。
以後、どんな相手がどんなに面を打ってきても心は静かです。
松風館で新進気鋭の50歳前の若手二人の八段と稽古をしました。
相手は面を打つと体で意思表示をします。
西村は面に来れば咽を突き殺すと体で意思表示をします。
それでも相手は西村に大きな面を打ってきた。
当然のごとく、咽に竹刀は突き刺ささります。
これに懲りず、もう一度来ました。
結果は同じです。
お二人とも同じ結果でした。
西村の突きにお二人とも2回づつ突き殺されています。
有名な新進気鋭の教士八段も竹刀競技の卓越者でしかありませんでした。
人生の肚は修羅場をくぐってきた西村の前では竹刀競技は歯が立ちませんでした。

熊先生が奥様を亡くされて直ぐの京都でお会いしたとき、その心の有り様に『侍』を感じました。
奥様が亡くなる時には、十分に心着なく奥様とお別れをされていた心境を聞いたときです。
この先生も「剣道がしっかり人生を支えている。」と感じました。
これが名実共に八段なのだと感じました。
さらにその精神がカナダ生まれの息子様に引き次がれている剣道ぶりには改めて感服致しました。

剣道は人生の鏡になれば剣術・竹刀ゲームから本物の剣道になっていく。
そぶべい様も本物の剣道の門をくぐられた様です。

参考までに28歳の時に聞いた{白骨の章}を書いておきます。
最後の一行「阿弥陀仏〜〜〜」を外せば、それは宗旨は無関係になります。

 それ、人間の浮生(ふしょう)なる相(すがた)をつらつら観ずるに、凡(おおよ)そはかなきものは、この世の始中終(しちゅうじゅう)、幻の如くなる一期なり。
 されば未だ万歳(まんざい)の人身(じんしん)を受けたりという事を聞かず。一生過ぎ易し。今に至りて、誰か百年の形体を保つべきや。我や先、人や先、今日とも知らず、明日とも知らず、おくれ先だつ人は、本の雫(もとのしずく)・末の露(すえのつゆ)よりも繁しといえり。
 されば、朝(あした)には紅顔(こうがん)ありて、夕(ゆうべ)には白骨(はっこつ)となれる身なり。既に無常の風来りぬれば、すなわち二(ふたつ)の眼たちまちに閉じ、一の息ながく絶えぬれば、紅顔むなしく変じて桃李の装を失いぬるときは、六親・眷属(ろくしん・けんぞく)集りて歎き悲しめども、更にその甲斐あるべからず。
 さてしもあるべき事ならねばとて、野外に送りて夜半の煙と為し果てぬれば、ただ白骨のみぞ残れり。あわれというも中々おろかなり。されば、人間のはかなき事は老少不定のさかいなれば、誰の人も、はやく後生(ごしょう)の一大事を心にかけて、阿弥陀仏(あみだぶつ)を深くたのみまいらせて、念仏申すべきものなり。
西村の財布、衣服のどこかにこの文章のコピーが何時も入っています。
毎日を悔いの無い人生を送っているかを自分に問う為です。

最近はNHKの「功名が辻」を見ながら、一豊と千代の夫婦の有り様を見て、
自分に投影して涙を流して見ています。
まさに西村の夫婦はそのようなのです。
それが西村の一番の幸せです。
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Re:心が変われば、剣道は変わる!!!!!!
そぶべい [Mail]
2006年12月11日(月)
いつも過分なお言葉を頂き恐縮しております。

このお話を読ませて頂き得心すると共に、以前、ご指導いただいた「静かな心で死にに行くつもりで打ちにいくこと、
どうぞ打ってくださいの気持ち]の意味が少し分かったような気がします。

しかしながら私には、なかなか身につきません。
いつも打ちたい、勝ちたい、打たれたくないばかりです。

この点を改めて剣道を変えて生きたいと思います。

先生、引き続きご指導を頂きたく宜しくお願いいたします。
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Re[2]:心が変われば、剣道は変わる!!!!!!
西村雅興 [HomePage] [Mail]
2006年12月13日(水)

  原田源次先生の言葉
『打つ前に死ぬ!』ここが肝心の要の関所ですね!
師匠はここを自らの体を通して体現してくれます!
言葉が動きで表現されます!
西村は何時もここを教えていただいています。
良い師匠を持つ事は言葉の教え(禅的表現)も有りますが、これが見える形で教えて貰える事に有ります。


西村は暫く剣道をしていませんでした・・・それにはそれなりの理由が有るからです。
掲示板に何かを書こうと言う気も起きないのにはそれだけの理由が有るのです。
西村は数年に1回このような時期が有ります。
人生の壁・修業・変革・・・が集中的に押し寄せて来るからです。
しかし、ここを超えると人生も剣道を大きく変化をするのを知っています。

この一週間のうちに『打つ前に死ぬ!』の覚悟が出来ました。
覚悟が出来ると、剣道に行く余裕も出来るのです。

そして、昨日『打つ前に死ぬ!』から、『捨て切って面に打って出る。』の状態です。
まさに、面に全力をかけて体が空中に浮かびながら飛んでいる心境です。
矢は放たれました!
西洋的には『ルビコン川を渡った!』状況です。

西村の剣道は人生の決定的な選択と心身が一致しています。
剣道は心の鏡になっています。
人生の大きな決断をした昨日でした。
また、西村の剣道はまた大きく進化すると思います。
次の稽古でその変化をみてみたいと思っています。
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