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- 切落し開眼 - 西村雅興 [2008年1月30日(水)]
切落し開眼…追伸(予習) - 西村雅興 [2008年1月31日(木)]
切落し開眼…理合 - 西村雅興 [2008年2月2日(土)]
切落し開眼…理合・・・追加 - 西村雅興 [2008年2月2日(土)]
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切落し・・・鎬が必要か・ - 西村雅興 [2008年2月2日(土)]
懐疑的解釈 - 西村雅興 [2008年2月2日(土)]
技は心のはたらきで発揮される。 - 西村雅興 [2008年2月3日(日)]
切落し・・・過去ログから書き出しました - 西村雅興 [2008年2月11日(月)]
Re:切落し開眼 - 夏井 [2008年1月31日(木)]
Re[2]:切落し開眼 - 西村雅興 [2008年2月1日(金)]



切落し開眼
西村雅興
2008年1月30日(水)
『切落し開眼』

前置き
切落しについて色々書かれている。
その諸説、説明には全く異論は有りません。
書かれた人、説いた人はそれぞれ優秀な人達ですから。

『切落し開眼』

その経緯。
西村の研究は噛み合わせ治療(咬合治療)で姿勢を直しあらゆる病気の症状の軽減をはかることである。
さて、あるとき顎の位置を左にシフトして、右の腰痛を改善する体験治療の研究中だった。
このシフトをいつもより長期に強くしていた時期がある。

腸内洗浄に興味があり、それを実行した。
そのクリニックでは上を向いて、肛門から筒を入れ洗浄するのだ。
この時、足は膝をあげくの字に曲げる。
足が滑って伸びようとするのを長時間我慢して足を曲げていた。
この時、足の裏の裏筋の筋肉を長時間に渡り過緊張させていたことになる。
その翌日の土曜日に40人と稽古をし、日曜日には30人と稽古をした。
当時、西村の足は強靭で強いバネを持っていた。

さて、月曜日仕事に行くと、左足がピクピクしている。
ふくら脛が勝手に軽く痙攣しているのだ。
火曜日の早朝、身体が動かない。
トイレに行こうと思うが立てない。
四つんばいになって、這ってトイレにいきついた。
立てないので、便器に座ったが腰に激痛が走る。
ぎっくり腰かと思った。
用をたし、便器にからおりると四つんばいで這ってベッドに戻った。
女房も異変に気がついた。
小の方なら時間が短いが、大の方の時は脂汗を流しながら用を足した。
数日は歩行困難・・・椅子に座れないから仕事が出来ない。
腰に強力に何重もゴムバンドを巻くと10メートル位は歩けるようになった。
強くゴムを巻くと何とか椅子に座れるので、仕事に行った。
診療室内の移動は椅子に座ったまま、助手の手で動かしてもらた。
強度の座骨神経痛を発症したのだ。
ヘルニアではなくて、腰の座骨神経の周りの筋肉が緊張過多となり、股関節、骨盤を引っ張り、この神経の大元を伸ばして入る状態になってしまっていた。

そんな状況で、五月の京都大会へ行く決心をした。
新幹線は地獄だった。
ゴムバンドを四重に強く巻き、脂汗をかきながらやっとホテルへ着いた。
左足に体重が乗せれないので、部屋の中では右足でケンケンして動いていた。
その頃の西村を今から思うと笑ってしまう!
それでも、翌日杖をつきながら朝稽古に行った。
10メートル歩くと一休み・・・の状態だった。
防具を着けて元に立ち稽古を始めた。
一歩の歩幅前に足を出せない、出来るのは半歩であった。

そこで、気を入れ相手に対峙し、グッと腰を入れて体をやや前方に強く上げた。
相手は面に来る・・・呼び込みやや伸びきった所を、高く上げた竹刀を真下に脇を締め引き落とした。
見事に切落しが決まる。
かって自分の稽古でこのような切落しが出来るとは全く思わなかった。
しかし、現実に見事に決まるのだ。
結局、京都の稽古は全て切落しで、それも見事に出来たのだ。
夜の飲み会で言った。
「皆さんは歩けもしない西村に斬り殺された!」

当時、切落しについて言葉を知っているくらいで、その原理等は全く知らなかった。
しかし、足が動かない状況ではそれが見事に出来たのだ。
それから、足が治て来ると次第に切落しが下手になってくるのが面白かった!
あれ!どうしてだろう・・・。
ここから切落しについて研究をした。

研究をして、稽古をしたから出来たのではない。
足を痛めら、不思議なことに切落しの名人になってしまったのだ。
足が治るにしたがって、次第に切落しの冴えが消えていき、ついには切落しの技は凡人になってしまった。
かっての、切落し名人にカムバックする為に研究をしたのだ。
そこから、物理的な法則、心の法則、イメージの法則、体の運用の分析をした結果当時に近い切落しの技をいつでも出来るようになった。
しかし、当時に近づいたのであって、当時の切落しに冴えが未だに出来ない。
これは心法(潜在意識を含めて)の問題であると気がついている。

次回、これらについて述べることにする。



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